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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第十七話 日常で感じること
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 ――――最初のジュエルシードを発見した日から、早一週間が経過した。

 連日事件を起こしていたジュエルシードも、最近は音沙汰なしと言った状況で喜んでいいのか微妙な心境だ。

 俺たちの力ではどうしても探査範囲が狭い上に時間も取れないため、ジュエルシードが何かしらの反応がでない限りこちらから動くにも動けない状況が続いている。

 だけど、ただのんびり待つと言うわけにもいかない俺たちは限られた時間を修練に費やすことにした。

 特に高町 なのはは魔法に目覚めてまだ日が浅いため、技術や経験が不足しているため、修練は必須だった。

 砲撃型の魔導師と言うこともあり、同じ砲撃系魔法を使うことができる俺が高町の教導官になり、魔法を教えることと相成ってかれこれ一週間。

 学校への登校時間ギリギリまでを修練に費やし、夜も遅くならないまでの時間を修練に使うことで彼女の技術向上を図ってみた。

 結果として成果は上々と言える。

 元々物覚えがよく、尚且つ“才能”を持つ高町は多くのことをすぐに吸収し、急激な成長をしてみせた。

 この地球と言う世界では全く持って無意味で無価値な、しかし俺たちの世界では天才と言えるその才能に俺が少し嫉妬してしまうほどに、彼女は強くなっていく。

 それを見守る側っていうのは、なんだか面白い。

 失敗も成功も、一緒に味わえるこの立場は俺に向いているような……そんな気がした。

 そんなこんなで今日この日もまた、特に変わりない朝練が終了し、俺と高町は解散したのだが――――。

「……身体測定?」

《今日、年に一回の身体測定》

「いや、それは知ってるし、体操着の用意もしてあるけど……?」

 自宅に戻って登校の用意をしていると、デバイス兼通信機のアマネに通信が入った。

 相手はクラスメイト兼幼馴染の逢沢 雪鳴。

 こんな時間に珍しいなと思いつつ出てみると、彼女から学校で行われる身体測定についての注意連絡が届いた。

 今日が特別な日で、午前からお昼までの時間全てを使って全学年の身体測定と体力測定が行われるというのは土日に入る前の金曜、担任の先生から言われているのはハッキリと覚えていた。

 まさか俺が忘れていると思って連絡したんじゃないだろうかと思っていたが、どうやらそういうことではないらしく、

《私たちは地球の人より身体能力が高い。 いつもの調子でやったら、驚かれる》

「……確かに」

 盲点だった。

 と言うか全く考えていなかったことなだけに、声には出なかったが心の中では結構驚いたってくらいなことに気づかされた。

 言われてみれば俺や雪鳴たちは魔法が存在する世界出身で、地球の人とは違う鍛え方や身体の構造をしている部分が多い。

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