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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編  第4話「賭退(チャンス)」Cパート 前半
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ゲームが開始して15分程度が経った。
天桐とアルベルトが入っているPSPの側に置かれているモニターではゲーム全体の状況と
プレイヤー達を映している。
それを加埜は、ただ見ている。
ゲームを開始した時、
最初の彼は、軽く天桐を応援する気持ちだった。
だが、開始して数分程で自分もやってみたいという気持ちが出て来た。
しかし、今は苦戦する天桐をただ緊張しながら見守っていた。
(天桐)


シャーマンに向かって放たれた砲弾は真っ直ぐ飛んで行く。
(やられる)
天桐は向かってくる砲弾に恐怖した。
ゲームとはいえ 、自分に向かって砲弾を放たれる気持ちは余り良くないものだ。
そんな天桐の気持ちを無視し鉄の塊はただ真っ直ぐ突き進んで行く。
そして、
ドガァァァン
砲弾は直撃したのか爆発し、炎と煙にシャーマンは包まれた。
撃ったパンターのアルベルトは終わったと判断して操縦レバーから手を離した。
「よし、終わった・・・俺の?」
アルベルトは疑問に思った。
もう、ゲームが終わったはずなのに、WINNER表示がされないことを。
自分が開発したゲームのことは他の誰よりも知っている。
一瞬、バグなのかと思ったが、アルベルトはそれを否定した。
ならなぜ、ゲーム終わらないのかアルベルトは考えたが、その答えは直ぐに分かった。
「ん?」
爆発による煙がはれるとシャーマンの姿が顕になった。
その姿は、車体に火が付いていたり、傷や塗装がはげるなどのダメージが見えていたが、なんと撃破されていなかった。
更に、シャーマンの位置が撃った時より後ろに下がっていた。
「なぜ?」
アルベルトは疑問に思った。
一方、天桐は
「あれ?なんでやられていないなだ?俺」
天桐自身も何があったか分かっていなかった。
「くそ、バグか?ちゃんとデバックもしたんだがなぁ」
アルベルトはプログラム状の問題かと思ったらしいが真実は違う。そのことは天桐本人も気付いていない。
天桐が自分自身で砲弾の直撃前、咄嗟に後ろにレバーを引き後退したということを。
まさにギリギリの神業ともいえよう。
「えーい、こうなったら」
パンターの砲口がシャーマンに向き直す。
(ハッ!)
天桐は、瞬時にシャーマンは全速後退をしてパンターから距離を撮り始めた。
真っ直ぐからジグザク状に全速力で後退し、パンターに狙いが定めにくくさせて逃げていく。
逃げるシャーマンに再び、砲口を向け直す。動き続けるシャーマンを狙おうとしているが、
狙いが定まらない。しかし、パンターは砲撃を行ったが、弾は外れた。
「チッ」
アルベルトも少し焦り始めた。
再装填を待ちながらパンターも移動を始めた。
だが、シャーマンは住宅街の中に入り視界から消えた。
追跡を試みるようと思ったが、無駄に動
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