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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十九話 第三次ティアマト会戦の始まりです。
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司令長官直々に異動を申し伝えるのだ。またとない機会だぞ。感謝しろ。」
もっとも、貴様は後で人事局に行き、そこで正式な辞令を交付されることになるがな、とロボス閣下は付け加えた。
「起立ッ!!!」
ロボス閣下が大声を出したので、俺は10万ボルトを浴びたかのように、ばね仕掛けの人形のごとく立ち上がった。いや、跳ね上がったと言った方が正しい。
「アルフレート・ミハイル・フォン・バウムガルデン中尉。貴様を第十三艦隊旗艦幕僚補佐役に任命する。」
自分の耳が信じられなかった。だ、第十三艦隊!?よく内部で噂になっているが、指揮官の素性は一切不明の、あの特務艦隊とか極秘艦隊とか、一切の素性が明らかになっていない艦隊!?
「驚いたようだな。」
ロボス閣下がニヤリとする。その顔は往時の名司令官の戦闘のさなかに見せるあの不敵な面魂の顔そっくりだった。多少は老けているが。
「し、しかし、第十三艦隊は一切の素性が知らされていない艦隊ではないですか、そんなところに――。」
「これはお前にしか務まらんのだ!!!」
ロボス閣下の大声が俺の反駁を遮った。説明も何もあった物ではない。前世の俺ならば同じようなことをされれば食い下がってある程度の情報を引き出していただろう。が、俺はそこで言葉をつぐんだ。司令長官閣下に威圧されたこともあったが、それだけじゃない。ロボス閣下の眼だ。部下を思いやる純粋な気持ちにあふれた眼、子供を思いやる親父のような眼だった。

そんな眼をした人が俺を死地に送るわけがない。劣悪な環境に送るわけがない。

「わかりました。閣下、ありがとうございます。」
俺は最敬礼を施した。
「不肖の身でありながら、閣下の名に恥じないよう努めてまいります。」
「余計なことはせんでいい。」
ロボス閣下が無造作に言った。
「儂の名前などどうでもいい。これはお前自身の為なのだ。本当はもっとお前を有能な奴の下に入れたかった。例えば、シトレや、あるいはブラッドレー大将閣下の下でな。」
意外だった。シトレ閣下はロボス閣下のライバルであり、お互いに嫌いあっていたのではなかったか。
「若造、まだまだ修行が足りんな。考えていることが顔に出ているぞ。」
ロボス閣下がまたニヤリと笑う。俺は顔が赤くなった。
「そうだ。儂はシトレを嫌っている。もっとも向こうはどうかわからんがな。だが、勘違いをするな。『嫌う。』ということと『能力を認め、賞賛する。』ことは全く違う事なのだからな。」
その一言で充分だった。まだ閣下と交流することになってから日は浅い。だが、閣下が何を考え、何を思っているのか、それらの一端を今垣間見た気がしたんだ。
「閣下・・・・。」
突然俺はうろたえた。俺の手をロボス閣下が、分厚い両手で握ってくれていたんだ。力強かったが、何かがおかしい。
突然、その中に
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