暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 29 「星と交わす約束」
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てしまう。

「文句の言いようがない状況だけど……また無茶してない?」
「大丈夫なの?」
「後見人の皆さんの黙認と協力は固めてあるよ、大丈夫。何よりこういうときのための機動六課や。ここで動けな部隊を興した意味もない」

 はやてちゃんが部隊を興した理由は知っているし、それに賛同したからこそ私やフェイトちゃんは機動六課が出来た際に隊長を引き受けた。それに彼女の迷いのない目を見てしまってはこれ以上心配の言葉を掛けるのはかえって悪手に思えてくる。
 こういうときのはやてちゃんは相変わらずカリスマ性があるというか、素直に力になりたいとか何が何でも事件を終わらせてみせるって気にさせてくれる。子供の頃はあんな感じだったのに人は変わるものだ。まあこっちが本来のはやてちゃんなのかもしれないけど。

「了解」
「なら異存はありません」
「両隊長はOKみたいやな……ショウくんはどないや?」

 ショウくんは立場だけで言えば私やフェイトちゃんみたいに隊長職に就いているわけじゃない。しかし、彼は私達と同様に隊長として扱われても問題ない能力を備えている。故にロングアーチの副隊長みたいな扱いになってるわけだ。
 それを抜いたとしても、機動六課の中で最もはやてちゃんの意見に反対できるのはショウくんだろう。その意見は冷静な分析に基づいていることもあって無下に出来るものはほとんどない。もしもそれを無視する形で事を進めれば、今後常に何か引っかかっているような感覚に襲われるはずだ。

「何かあるなら素直に言うてくれてええからな」
「……どうもこうも言うことなんてあるわけないだろ。お前が大丈夫だって言うんなら今はそれを信じて進むだけだ」
「そうか……よし、なら捜査・出動は本日中の予定や。みんな万全の態勢で出動命令を待っててな」

 私達が一斉に肯定の返事をすると、はやてちゃんはグリフィスくんを連れて部屋から出て行った。フェイトちゃんやフォワード達もそれぞれ動き始める。

「さて……」
「あ、ショウくん。ちょっといいかな?」
「何だ?」
「その……フォワード達のデバイスのファイナルリミッターを解除しようかなって思ってるんだ。本音を言えばもう少し慎重に行きたかったけど、状況が状況なだけにそうも言ってられないし」

 ショウくんは一瞬考える素振りを見せたけど、すぐに私に視線を戻す。

「そうだな……まあ今のあいつらならどうにか使いこなせるだろう。分かった、どうせ全員のデバイスの状態は確認しておきたかったからやっておく。マッハキャリバーに関してはマリーさん達が修理ついてで強化も行うかもって言ってたから頼んでおこう」
「うん、お願い。怪我が治ったばかりなのにごめんね」
「感覚を戻すリハビリにもなるし、何よりそういうのは俺の本職だ。気にするな」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ