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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#4
DETERMINATION 〜決意〜
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【1】
 
 不意に、背後で轟音。
「!!」
「!?」
 シャナに両断された筈の首玉が、二つに分かれて砲弾のように
向かい合う二人を狙って飛んできた。
 振り向き様にスタープラチナとシャナの強烈な前蹴りが撃ち出される。
 正反対の方向からの強烈な打突を受けた首玉は、
その反動であらぬ方向へと弾き飛ばされた。
 そして近距離に位置するレストランと携帯ショップとを砕いて中にメリ込む。
「……」
 シャナは承太郎を一瞥すると、蹴りの反動で路面に刺さった軸足を抜き
濛々と土煙を上げるレストランに向けて歩き出す。
 承太郎は内ポケットから煙草を取り出し火を点けた。
「わざわざ確認する間でもねぇんじゃねーか?」
「おまえは黙ってて」
 シャナは背を向けたまますげなく言う、その刹那、背後から「人影」が飛んでくる。
 その人影は承太郎の背を狙って手を伸ばす。
 シャナが振り向き様、刀を一閃した。
 承太郎の首筋すれすれを横薙ぎの斬撃が通り過ぎる。
 これら四半秒もない時の流れの中で、誰かの悲鳴が上がっていた。
「っぐぎ! くあぁぁッッ!!」
 背後で何かが、路面に落ちた。
 承太郎の足下、女性のものらしい、切り落とされた腕が転がっていた。
 その腕はさっきの巨大な人形同様、薄白い火花となって立ち消える。 
 更に上部で、金髪の女性が目を見開いたまま空中で停止していた。
 華奢な躰の脇腹に、スタンド、スタープラチナの裏拳が深々とメリ込んでいる。
 妙に無機質な顔を苦痛に歪め、女性は路面に落下した。
「フン、逃げるにしても “せめて一太刀浴びせていく” ってワケか?」
 承太郎は銜え煙草のまま、 
「こんな簡単に釣れちゃうと、返って拍子抜けしちゃうわ。」
 シャナは笑みを含ませて傲然と言い放つ。
「なかなか悪くねぇ 「読み」 だったぜ? “シャナ” 」
 自分で言ったことだが、初めて面と向かって呼ばれた名前にシャナは、 
「うるさいうるさいうるさい! 図体デカイから 「囮」 に利用しただけよ!」
と、頬を紅潮させそっぽを向いた。
 先刻シャナは、自分の意志を最大限瞳に込めて承太郎を見た。
 承太郎はその「意図」を一瞥しただけで理解した。
 瞬き一回に満たない、刹那の交差。
 戦闘の「天才」同士のみによって初めて可能な、高度なアイコンタクトだった。
「 “炎髪と灼眼” ……アラストールの “フレイムヘイズ” か……!
そ……それに……! そっちの人間は……ッ!
ま、まさか……まさ……か……ッ! 『天目一個ッ!?』
馬鹿なッ! 確か「討滅」されたはずッッ!!」
「もうしゃべンな。話が噛み合わねえ」
 承太郎が片腕の美女に吐き捨てる。
「お、お前達……! 私の『ご主人様』が黙っていないわよ…
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