第52話
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されるという話だけど………―――でも、その様子だと聞いたことはないみたいだね？」
「ああ………初めて聞いたよ。」
「………警察のデータベースでも見かけたことはありませんね。」
「”黒の競売会”か………なかなか洒落た名前だけどな。」
「…………………………」
ヨシュアの説明を聞き、尋ねられたロイド達はそれぞれ不思議そうな表情をしている中、エリィは考え込んでいた。
「そっか〜………あなた達なら何か知ってると思ったんだけど。やっぱりただの噂なのかな？」
「うーん、そうだね………ナイアルさんの情報ソースだから確かだとは思うんだけど………エステル。エステルやミントの護衛部隊に所属しているメンフィル兵達は知ってるかな？」
「うーん、どうだろう？そりゃ、あの人達も軍人だから諜報部隊の人がいてもおかしくないけど………さすがに知らないとは思うわ。それよりチキから情報を買った方がよくない？ほら、以前チキを訪ねた時言ってたでしょ？情報も”売って”いるって。」
「そうだね………………」
「…………………………」
エステルとヨシュアが会話している中、ロイドは真剣な表情でエステル達を見つめていた。
「あはは………ゴメンね、変な事を聞いちゃって。今日は楽しかったわ！負けちゃったのは悔しいけど。今度は同じ事件なんかで一緒に協力できるといいわね！」
「はは……そうだな。」
「それじゃあ、僕達はこれで。皆さん、おつかれさまでした。」
「おう、そちらもお疲れさん。」
そしてエステルとヨシュアはロイド達から去って行った。
こうして………記念祭2日目は過ぎて行った。支援課に戻って来たロイド達は報告書を纏め、先に戻ってきていたルファディエルやセティ達の皆で夕食を取ってから、明日の為に早めに休むことにした…………
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