暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第50話「次元犯罪者を追って」
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た事ないわね...。少なくとも転生は関わっているのだろうけど。)」

  転生...魂を輪廻の輪に戻し、新たな生命として生まれ変わらせる...。
  当然、その際に生前の記憶は失う。...稀に前世の名残を持っている者もいるけど。

  ...もしかして、“転生者”って記憶がそのまま残っている者の事かしら?
  優輝と緋雪、司や目の前の彼の魂だって、明らかに練度の違う魂だったし。

「....だとしたら、とんでもない勘違いね。」

「....なに?」

  ...あぁ、口に出てきた言葉に反応したわね。ちょうどいいわ。

「“転生者”というのはよく知らないわ。でも、私と葵は式姫としての志がある限り、現世にいる護るべき人の子を護るのが使命よ。....それに、変わりなどないわ。」

「何を以ってあたし達を“転生者”と言っているのかは分からないけど、優ちゃんも護るべき人の子。...害を為す気なら、相応の対応をさせてもらうよ。」

  彼の魂も優輝たちと同じように常人よりも練度はある。
  だけど、それだけしか分からず、他は()()()()()()()
  だからこそ、私達は一瞬の隙も見せる事ができない。

「くっ...記憶も改竄されてるのか...!」

「(呆れて何も言えないよ...。)」

  飽くまで自分の推測が正しいと思い込んでいる彼に、葵もさすがに呆れる。
  ...もう、問答するのも面倒ね。

「...はぁ、思い込みも大概にしなさい。」

「思い込みじゃない!くそ...!あいつめ...!」

  明確な根拠もない。確固たる証拠もない。
  それなのに、どうして思い込みじゃないなんて言えるのかしら?

「一度頭を冷やして、客観的に考えなさい。」

「っ!?」

  地面を軽く蹴り、一瞬で彼の懐に入り込み、顎を一閃。
  彼の防御力を貫き、脳を揺らす事であっさり気絶させる。

「容赦ないね。」

「こういう類は、一度思考を中断させないとどんどん深みに入るのよ。だから、一度気絶させた方が良いのよ。」

「同感だね。」

  第一、今はそれをやってる暇はないでしょうに...。

「とりあえず、長椅子あたりに寝かせておくわ。」

「そうだねー。」

  さて、そろそろ優輝の所に戻りましょうか。










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