暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110.5話:エース達の決意
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ェイトさんは、何も間違ってない!』
『不安なら、私達が付いてます。困ったときは助けにいきます!』
『もしも道を間違えたら、僕達がフェイトさんを叱って、ちゃんと連れ戻します!』


 ボロボロな装いでそう語る二人の目からは、強い意思が感じられた。
 今語ったことに嘘偽りがないと、紛れもない自分達の真実(おもい)だと。そのまっすぐな瞳が語っていた。


『僕達が―――みんながついてる!』
『だから負けないで…迷わないで!』





『『戦ってッ!』』





 まるでその言葉を切っ掛け(トリガー)にしたかのように、フェイトから漏れる光。
 彼女を包み込む光には、その表情には…瞳には―――もうどこにも、迷いも不安もなかった。


〈 Get set 〉
「―――オーバードライブ…真・ソニックフォーム=v
〈 Sonic Drive 〉


 放たれる魔力は、欲望という闇を払う光。薄暗い研究施設の、その場の全てを照らそうとする光に、戦闘機人―――トーレとセッテは警戒する。

 そんな中、フェイトは閃光の中で思う。ごめんね、と。そして、ありがとうね、と。
 自分を激励してくれたエリオとキャロの二人に、感謝と謝罪の言葉を思い浮かべていた。


「…疑うことなんて、ないんだよね」
〈 Riot Zanber 〉


 疑ってしまった。自分に対する彼らの思いを、自分達で決めた彼らの決意を。
 そして何より、彼らが信頼してくれている自分自身≠。

 疑うべきでないものまで、疑ってしまった。
 きっとそれは、自分自身が弱いから。


「私は弱いから、迷ったり悩んだりを…きっと、繰り返す」


 左右の手に握るのは、二振りの光刃。先程使っていたライオット≠フ二刀流である。
 そして彼女自身の装いも変わり、白いマントがなくなり装甲(ジャケット)もより薄くなっている。

 望まれずに生まれた存在である自分、その存在を生みの親に否定された自分。
 自身の心の奥底で抱え続けていた自分自身に対する不安=Bそれはスカリエッティの言う通り、ずっと抱えてきたものだ。


「だけどいいんだ。―――それも全部…私なんだ」


 しかしそれでもいいのだと…それがあったとしても、前に進み続けるという決意。
 その思いを胸に、二振りの剣を戦闘機人へと―――スカリエッティへと向ける。払拭する為ではない、追いかけ続けていた因縁と決着を付ける為。

 そんな最中、フェイトの頭の隅にある言葉がよぎる。


(あぁ、でも―――士の言う通りだったかも)

『あいつらだって、必死になってお前の為になろうとしてるんだ。あいつらなりに、お前の背中追いかけてんだよ

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