暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
終章〜暁の若獅子達〜  外伝〜それぞれの降伏〜
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


近づいてきたクロチルダを見た見張りのメンフィル軍の兵士はクロチルダに声を掛けた。

「……通行証は持っていないわ。私はメンフィル帝国に”投降”をする為にここに来たのよ。」

「と、”投降”だと……?」

「待て。この女、手配書で見た事がある顔だぞ……?」

クロチルダが告げた予想外の言葉に兵士は戸惑っている中、もう一人の兵士が懐から手配書らしき紙の束を出して手配書の束をめくりながらヴィータを見比べていた。

「―――私の名はヴィータ・クロチルダ。貴方達の”皇”―――”英雄王”達によって滅茶苦茶にされた”結社”の”蛇の使徒”――――”蒼の深淵”よ。」

数分後クロチルダが”投降”して来た事がツーヤとレーヴェにも伝えられ、その報告に驚いた二人は事実を確認する為に投降したクロチルダがいる領邦軍が使っていた詰所に向かい、クロチルダから事情を聞いた後ツーヤはプリネに知らせる為にプリネの元に向かった。



〜バリアハート・クロイツェン州統括領主の城館・執務室〜



「マスター、少しよろしいですか?」

「ツーヤ?ええ、構わないわよ。」

「―――失礼します。」

「それで……何かあったのかしら?」

「はい…………――――先程”蒼の深淵”が”投降”をして来ました。」

執務室に入ったツーヤはプリネにとって驚愕の事実を伝えた。



「え……………それは本当なの!?」

ツーヤの報告を聞いたプリネは呆けた後信じられない表情で尋ねた。

「ええ、信じられない事に本人です。今はレーヴェさんがクロチルダさんの事情聴衆を続けています。」

「………………一体何の為に彼女は自分から投降して来たのかしら?間違いなく厳罰を降される立場であると理解しているでしょうに……」

クロチルダの投降が真実である事にプリネは困惑の表情をしていた。

「その件についてなのですが――――」

そしてツーヤはプリネにクロチルダが投降して来た理由を説明した。



「そう………………――――とりあえずまずはリィンさん達に知らせないとね。先日のクロウさんの脱獄も関係があるし……―――それとお父様にも連絡を取らないとね。」

「クロチルダさんの処遇の件ですね。」

「……それもあるけど、肝心な事を忘れていないかしら?」

「え……肝心な事ですか?」

プリネの問いかけの意味がわからなかったツーヤは不思議そうな表情で尋ね

「―――私達も”Z組”の一員。帝都が解放された事で内戦が一応終結した事でメンフィル・クロスベル連合がエレボニア侵攻を中止した今なら、”Z組”の一員である私達のする事も決まっているでしょう?」

プリネは微笑みながら答えた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ