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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第30話
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ろうね、カイエン公は。」

アンゼリカは疲れた表情で呟いた。



「なっ!?という事は貴族連合軍をユミルへと差し向けているのはカイエン公なのですか!?」

「ああ、協力してくれている兵士達からはそう聞いている。」

血相を変えたリィンの問いかけにアンゼリカは重々しい様子を纏って答え

「リィンがパンダグリュエルに向かうことを条件にユミルには2度と手を出さないって言っておきながら、約束を破っているじゃない……!」

「……やはりレン姫の推測通り、失った”切り札”である”騎神”を補う為にシュバルツァー卿達の確保に必死になっているようだな。」

アリサは怒りの表情で貴族連合軍を見つめ、ラウラは重々しい様子を纏って呟いた。



「……アンゼリカ。この戦いは頻繁に起こっているのかしら?」

「ええ……そしてその度に襲撃した貴族連合軍は一人も生還していないと聞いています。幸いノルティア領邦軍は父の意向によって参加していませんから、ノルティア領邦軍からは被害は出ていませんが……」

サラ教官の質問にアンゼリカは重々しい様子を纏って答え

「ひ、一人も生還していないという事は……!」

「………もしかして全員メンフィル軍によって”殲滅”されたのですか?」

アンゼリカの話を聞いたセレーネは信じられない表情をし、リィンは複雑そうな表情でパントを見つめて尋ねた。



「ああ。ちなみに諜報部隊の報告によれば貴族連合軍がメンフィル軍と戦闘している間に”猟兵”達にユミルを襲撃してシュバルツァー男爵夫妻を確保する事を命じているそうだが、その度にメンフィル軍によって全員ユミルどころか、山の中腹に辿り着く事もできずに討ち取られている。確か今日の戦いでは残っている”猟兵”達全てを投入したと聞いている。今日の戦いによって”猟兵”達は殲滅させられるだろうから、ユミルへの襲撃も収まると思うよ。それにユミルを含めたメンフィル帝国領への襲撃の為に投入した兵士達の戦死者の数も相当膨れ上がっている事はカイエン公もわかっているだろうから、そろそろメンフィル帝国領への襲撃も収まると思うのだが……」

「………………」

パントの推測を聞いたリィン達はそれぞれ重苦しい空気を纏って黙り込んだ。

「!貴様は……!」

するとその時北の猟兵達がリィン達の前に現れた。

「………………!」

「ユミルを襲った猟兵達と同じ鎧……と言う事は”北の猟兵”か!俺達に何の用だ!?」

北の猟兵達の登場にサラ教官とリィンは厳しい表情をした。



「用は貴様だ、リィン・シュバルツァー。貴様を拘束する事ができれば、カイエン公爵から莫大な報酬が支払われる事になっている。」

「本来の依頼はシュバルツァー男爵夫妻の拘束だっ
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