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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜戦争回避条約〜
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なのですか?」

その時ある事が気になっていたカシウスは尋ねた。

「フン、当然”処刑”に決まっているじゃない。まあ常識で考えたら、貴族の子女―――それも次期”公爵家”になる事が約束されている貴族の誘拐を実行した下手人達は当然として、内戦を起こした上貴族が仕えるべき主――――皇族を軟禁、誘拐したのだから、私達が処刑しなくても内戦を引き起こした貴族連合のトップである”主宰”のカイエン公爵と”総参謀”のルーファス・アルバレア、そして他国領であるユミルの襲撃を猟兵達に指示した張本人のアルバレア公爵に対して処刑の判決が下って当然だと思うわよ?そして主犯格の正妻や長男も責任を取って処刑されるのは当然よ。第一皇族に逆らうどころか危害を加えた上、内戦も引き起こした者は一族郎党処刑でもおかしくないでしょう?まあ、”蒼の深淵”は魔術師としての使い道はありそうだから、メンフィルに忠誠を誓うのならレーヴェの時同様罪を許して、ある程度の自由を認めてやってもいいというのがメンフィルの考えよ。」

カシウスの問いかけに対してファーミシルスは鼻を鳴らした後嘲笑し

「…………………………」

ファーミシルスの答えに対する反論を持ち合わせていないアリシア女王達は重々しい様子を纏って黙り込んだ。



「リウイ陛下……陛下はトールズ士官学院の常任理事の一人を務めているとお聞きしています。なのに、エレボニア帝国に対してこのような(むご)い仕打ちをする事について、何も思わないのでしょうか?学院に留学しているプリネさん達だって、きっとお辛い立場だと思います。」

そしてやがて口を開いたクローディア姫は悲しそうな表情でリウイを見つめ

「その件と今回の件は別問題だ。第一国際問題に俺やプリネ達を含めたメンフィル帝国人の”個人の感情”は関係ない。それに今の俺は帝位を退いた身。メンフィル帝国の今の皇帝はあくまでシルヴァンであり、シルヴァンの判断がメンフィル帝国の判断でもある。それと言っておくが本来は戦争回避の条約に関して更に厳しい条約の案も出ていたが、俺やイリーナ、プリネ達の口添えによって戦争回避の条約をここまで”譲歩”したのだぞ?」

リウイは静かな表情で答えてクローディア姫を見つめた。



「陛下達が………」

「”譲歩”して、この条約ですか。この条約より更に厳しい条約等想像できませんし、したくもありませんな……」

「メンフィル帝国はそれ程までにエレボニア帝国の”ユミル襲撃”の件に対して、怒りを抱いていると言う事でしょうね……」

リウイの説明を聞いたクローディア姫は呆け、カシウスは疲れた表情で呟き、ユリア准佐は重々しい様子を纏って呟いた。



「――しかし、この条約内容では領地の贈与や入国料金等の件はともかく、国家予算数十年
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