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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十話 宮仕えは大変なのです。
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あ〜でもね、卒業して第一線で使えるようにならないと意味ないのよね。

「授業の中身はどうですか?帝国の士官学校と同じことをやっていますか?」
「遜色ありません。女性だからと言って手を抜いていては戦場で生き残れませんからな」

 メックリンガーさん、さすがにやるわね。それでよし、でもね、それじゃあ一士官と変わらないのよね、せっかく出来上がった新しい学校、何か入れようっていう気にはならないのかな。

「と、いいますと、フロイライン・ランディールにおかれましては、何か良いご思案が?」
「戦術シミュレーターを導入したいの。それも二次元なゲームセンター的な奴じゃなくて、もっともっとリアルな奴を導入したいの」
「シミュレーターなら既に導入が進んでいますが・・・」
「ううん、違うの。もっとすごい奴がいいの」

 つまりね、いわゆるバーチャルリアリティーなシミュレーターを作り出したいのね。そうすれば、戦場は文字通りの宇宙。周りにはリアルな戦艦などの艦艇部隊。主砲の斉射の光、爆散する艦艇、衝撃波。そういうものが全部体験できるシミュレーターがいいのよね。

 なんでって?

 原作のOVAの自由惑星同盟に出てくるみたいなシミュレーターじゃ話にもならないからよ。だってあれ、そもそも二次元じゃないの!宇宙は上も下も斜めもあるってのに!平面じゃ話になんないわ!あんなので、艦隊運用の名人、戦略戦術の天才なんて言って言われて・・・はぁ、頭が痛いわ。所詮あんなのは子供だましのゲームなんだもの。リアルじゃないんだからね。

 そういうことをオブラートに包んで説明してあげると、メックリンガーはなるほどと納得し、おじいさまもうなずいていた。というか、今まで誰もそんなことに気が付かなかったんだか、気がついても直すのが面倒くさかっただけなんだか。ま、どっちでもいいけれどさ。

「それとね、おじいさま、再来年が士官学校の第一期生の卒業でしょ?そうするとね、絶対現場で女性が苦労することになるんだと思うの。何とかなりません?」

 それは巷では大いに予想されていることじゃとマインホフおじいさまは言う。

「何とかと言うが、具体的にどうしろというのじゃ?」
「皇帝陛下の勅命で訓示を出してほしいんです」

 出た。伝家の宝刀「皇帝陛下の勅命」。いい響きよね〜。

「ほう?」
「そうそう、訓示を出して『逆らうやつは極刑じゃあ!!』なんていえば、陰湿ないじめや差別がある程度は減るんじゃないかと思うんです。駄目なら見せしめに一人二人処刑してもいいと思うな」

 あ、私今しらっと恐ろしいこと言った?二人の眼が大きくなってる。でもそれくらいしなきゃダメなのよね。

「して、その訓示とやらはどうするかの?」
「うん、考えてあるの。こういうのどう?」

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