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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
終章〜士官学院祭、そして―〜 第176話
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もしれませんが……」

「でも、ずっと使っているなんてズルくない?エヴリーヌ達も使うのに。」

「まあまあ、結果的にわたくし達も万全の準備ができたから、いいじゃありませんか、エヴリーヌさん……」

「ま、旧校舎の1階だったら講堂と似たような空間だからな。おあつらえ向きな舞台もあるし、リハーサルにはもってこいだろ。」

「ああ、いいアイデアだと思う。」

「旧校舎1階といえば入学式の日を思い出すが……」

「フン、どこぞの教官が俺達を嵌めた場所だな。」

クロウの言葉を聞いたガイウスは頷き、ある事を思い出したマキアスは疲れた表情をし、ユーシスは呆れた表情で仲間達と共にサラ教官を見つめた。



「アハハ……まあ時効ってことで。」

全員に注目されたサラ教官は苦笑し

「フッ、自業自得だな。」

「ああん!?黙っていたアンタも同罪の癖に、他人事のように言うんじゃないわよ!?」

静かな笑みを浮かべて言ったレーヴェの言葉を聞いたサラ教官はレーヴェを睨み

「あの二人も相変わらずですよね……」

「そうね……もうあれから半年も経っているのに……」

その様子を見守っていたツーヤとプリネは苦笑していた。



「そういや、嬉し恥ずかしのベタなハプニングもあったみたいだな?」

そして笑顔で言ったクロウの指摘にリィンとアリサは顔色を変え

「あはは、なにそれー?」

「ん、実は―――」

「た、大した事じゃないから!」

興味ありげな表情をしているミリアムに説明しかけたフィーをアリサは慌てた様子で声を上げて制止し

(というかクロウ、どこで聞きつけたんだ……?)

リィンは呆れた表情でクロウを見つめていた。



「ふふっ、それでは今日は予定通りに動きましょうか。」

「ああ、ステージ衣装が到着するのは今日の夕方……それまでは各自、学院祭の飾りつけや出し物に協力しよう。」

「そうね、明日は1日、リハーサルで潰れそうだし。」

「せめて今日くらい協力するのが筋というものであろう。」

「めんどくさいけど仕方ないか。」

「むう……エヴリーヌもめんどくさいけどプリネのお姉ちゃんとして頑張らないとね。」

「フフ、一緒に頑張りましょうね、エヴリーヌお姉様。」

「リィンはトワ会長から課外活動を受け取っているんだったな?」

「ああ、相当忙しそうだしせめて力になれればと思ってさ。ついでに旧校舎の様子もチェックしておこうと思ってる。」

ガイウスに尋ねられたリィンは頷いて説明を続けた。



「そうだな……1階を使うとは言え何があるかもわからないし。」

「チェックするなら念のためARCUSで呼んでちょうだい。」

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