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SAO−銀ノ月−
第百七話
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ってやってもよかったが、恐らくこの頑固な友人は、今の状態では何を言っても聞く耳持つまい。

「知ったような口を聞くな、って思われるかもしれないけど。あんた、もうちょっと落ち着いて周り見なさい」

 あんたの力にならない奴なんて、周りにはいないんだから――とリズの言葉は続いたものの、アスナにはイマイチ届いていない様子で。それでも話した当初よりはいい顔になっていて、愚痴吐き程度の役にはたったかな、とリズは少し自嘲を込めて微笑むと。

「相談に乗る、なんて偉そうなこと言っといて、こんなんでごめん。でもアスナ、頼ることも大切よ?」

「ううん。ありがとうリズ。……少し、楽になった」

 もっと肩の力を抜いてくれるといいんだけど。という言葉は心の内に秘めておくとして。ようやく笑ってくれたアスナの表情に、リズが少しだけながら満足していると、店の方から騒がしい音が聞こえてきた。どうやら、他のメンバーもおいおい集まってきたようだ。

「さ! みんなも集まってきたみたいだし。アスナ、コーヒー出すの手伝ってくれる?」

 手を叩きながら椅子から立ち上がり、店のストレージに入れてあるコーヒーと、ひとまず人数分のカップを取り出して。お盆の上にそのカップをヒョイヒョイと置いていくと、アスナが置いた側からコーヒーを注いでいく。

「ショウキくんのコーヒー、美味しいもんね」

「腹立つことにねぇ〜」

 そうして今度はこちらの番だとばかりに、リズが少し彼についての愚痴を言いながらも。アスナと二人して、コーヒーが入ったカップを持ちながら工房から店の入口へと向かう。

「やっほ……ちょっとあんた」

「……リズ、いたのか」

 店頭にいたのは予想通りのいつものメンバーで、あとはスリーピング・ナイツのメンバーを待つだけ、というタイミングのようだ。随分と大所帯となったメンバーを眺めてみると、リズが最初に目を付けたのは隅っこで挙動不審になった、ショウキにクラインとレインだった。

「ルクス、これお願い……ちょっと、今なんか隠したでしょ」

 そして何やら、長い物をさっとリズから隠したのも見逃すことはなく――近くにいたルクスにコーヒーカップが置かれた盆を渡しながら、ずんずんとその三人の方に歩いていく。

「どうしてそっぽ向いてるわけ?」

「首の体操だ」

「ショ、ショウキくんに同じく……?」

「オレぁしらねぇ!」

 首の体操をしているショウキとレインに対して、クラインは即座に逃走を選択した。そんな賢明な判断に対して、首の体操をしたままの二人が『ズルい!』などと声をかけている隙に、さっとショウキの背後に回り込んだ。そして持っていったものをふんだくった。

「新作……じゃないわよね」

 ショウキから奪った長
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