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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第88話
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「姫様…………」

オリヴァルト皇子の話に続くように決意の表情で話を続けたアルフィン皇女をエリスは驚きの表情で見つめていた。



「フフ、”Z組”設立のお礼をやっとお返しできたみたいですね。それにしても……”帝国解放戦線”ですか。」

「ああ……ノルド高原での一件……さらには帝国各地の幾つかの事件。今までにも暗躍の気配はあったが今回、ついにその名前を明らかにした。”C”をリーダーとする数名の幹部たちに率いられた純然たる恐怖主義者(テロリスト)たち。現在、情報局でメンバーの洗い出しを行っている最中らしい。君達やリウイ陛下達の話では”怪盗B”が彼らを逃がしたと聞いているが…………」

サラ教官の言葉に頷いたオリヴァルト皇子は”身喰らう蛇”の事情を一番良く知るレーヴェを見つめ

「……少なくとも俺が”結社”にいた頃はそのような集団と繋がっている話は聞いた事がない。当然”幻焔計画”も初耳だ。まあ、あくまで俺の予想になるが”福音計画”のように”蛇の使徒”や”執行者”達が関わる事はまず間違いなくあると思う。」

「そうか…………」

「………………」

レーヴェの答えを聞いて頷いて重々しい様子を纏い、サラ教官は真剣な表情で考え込んでいた。



「……こう言っては何ですが不思議な人たちでしたね。わたくし達を連れ去りながら悪意を余り見せる事なく……それでいて内に秘めた激情に取り憑かれているかのようでした。」

「……はい。もちろん、姫様や私を攫ったことは許されることではありませんが……」

「内に秘めた激情……」

「……そんな感じはしたかも。」

アルフィン皇女とエリスの言葉に続くようにラウラとフィーは静かに呟いた。



「『静かなる怒りの焔をたたえ、度し難き独裁者に鉄槌を下す……』……彼らのリーダーの言葉です。」

「確かにそう言ってたな……」

「リウイ陛下はその”独裁者”をオズボーン宰相だと断定していましたが……」

「フッ……まあ、そんな露骨な言葉なら誰でもわかるだろうね。」

リィンやマキアス、ツーヤの説明を聞いたオリヴァルト皇子は静かな笑みを浮かべて頷いた。



「『静かなる怒りの焔』……そして『度し難き独裁者』。」

「まあ、リウイ陛下の仰る通り何を示しているのかは明らかではあるが……」

そしてサラ教官の言葉にオリヴァルト皇子が続こうとしたその時

「皆さん……!」

セドリック皇子がレーグニッツ知事と共に現れた。



(あ……)

(も、もしかして……)

(父さんも……)

二人の登場にリィン達が驚いている中、二人はリィン達に近づいてきた。



「セドリック…
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