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英雄伝説〜菫の軌跡〜(零篇)
プロローグ〜改変の契約〜前篇
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て呟いた。

「フッ、警備にわざわざ猟兵達を雇うとはどうやら現在のこの船のオーナーも前任者同様後ろ暗い事をしているのだろうな。」

「ま、そうやろな。―――それよりも”依頼人”はいつになったら、接触してくるねん。わざわざこんな所にまで呼び出しといて、未だ何の連絡もなしやで?」

「さてな……俺達にこの船の乗船券を渡した時同様”依頼人”の代理人が接触してくると考えるのが普通だな。」

ゼノの疑問を聞いたレオニダスは考え込みながら答えた。



「伝説の暗殺者―――”(イン)”を使いっ走りにするなんて、どんな”依頼人”やろな?」

「……恐らくだが2年前の”リベールの異変”の時に依頼してきた者だろう。」

「2年前……ああ、”剣聖”の妻の護衛の件か。そう言えばあの時も”銀”が依頼人の代理人として俺達に追加の依頼をして来た上護衛期間の終了を告げに来たな………しかし、一体何者や?団長が調べても尻尾を掴まさへんなんて、色々な意味で気になるで。」

「それも今回の”依頼”でわかるだろう。今回の”依頼”には”依頼人”自ら姿を現して俺達と取引をするとの事だからな……――――!どうやら来たようだな。」

ゼノの疑問に静かな表情で答えたレオニダスは何かに気づくとゼノと共に振り返った。するとその時乗客達の中から一人の執事が現れ、二人に近づいてきた。



「―――失礼。御二方が”西風の旅団”所属のゼノ様とレオニダス様でございますね?」

「ああ。依頼人に言われて俺達を呼びに来たんか?」

執事の問いかけに頷いたレオニダスは執事に確認した。

「はい。――――私は御二方の”依頼人”に仕えているジョーカーと申します。もし御二方が我が主の”依頼”を請けてくださった時は、私が主の伝言役を務める事もありますので以後お見知りおきを。」

「ご丁寧にどうも。そんじゃ、早速”依頼人”の所に案内してもらおうか?」

「かしこまりました。―――こちらでございます。」

そして二人は執事――――ジョーカーの先導によってある部屋の扉まで案内された。



〜オーナー室〜



「この部屋は………」

「……まさか俺達の”依頼人”というのはこの船の現在のオーナーか?」

部屋の扉に”オーナー室”と書かれてあるプレートに気づいたゼノは目を丸くし、レオニダスは真剣な表情でジョーカーに訊ねた。

「その答えはすぐにわかるかと。――――レン様、お二人をお連れしました。」

ジョーカーは扉をノックして扉の中にいる人物に声をかけた。

「―――ご苦労様。二人を連れて入って来て。」

(女の声やと……?)

(しかも声の感じからすると相当若い……いや、下手をすればフィーと同年代かもしれん。)

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