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SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 一ノ試練
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て、美幸はふと先程の疑問を言葉に変えてみる。と、言ってしまってから踏み込み過ぎたと思い直して焦る。

「えっ!?あの……その……えっと……はい……」
「わぁ……!」
しかし予想外な事に、なんだか素直に、かつ特に不快感もなさそうに答えてくれたため、なんだか少し嬉しくなってしまった。と、少女は少し不思議そうに首をかしげる。

「あのー、どうして分かったんですか?」
「え、あ、えっと……」
少女……ルナこと、柊 月雫としては、自分はそんなに“恋人を待っています”オーラ的なのを出しているのかと疑問に思った真剣な問いだったのだが、美幸はと言うと、少し困ったように首を傾げた後、微笑んでこう答える。

「ただの勘です。何となく、そんな気がしただけですよ」
「へぇー、凄いですね。お見事です……って言う事は……」
と、何かに気が付いたように月雫が言った。

「そちらも、恋人さん待ちなんですか?」
「……へっ!?」
ボンっ!と美幸の顔が赤くなる。その反応を見て面白い物を見たと言うように、月雫は少し悪戯っぽく微笑む。

「あ、当たりですか?」
「い、いえ!ちがうくて、その、りょうはそう言うのではなくて唯の幼馴染で……」
「そんな真っ赤になったら説得力無いですよ〜。それに、りょうさんっていうんですね」
「ぁぅ……」
小さな声で俯く美幸に、月雫はしかし何となく事情を察して言った。

「頑張ってください!」
「え?あ、はい……あれ?」
何と言うか、適切な言葉に美幸は混乱する。一方通行だとばれたのだろうか?

「あ、そうだ……私は、(ひいらぎ) 月雫(しずく)って言います。えっと……」
「あっ。麻野(あさの) 美幸(みゆき)です。えっと……始めまして。柊さん」
「あ、月雫でいいですよあと、敬語もいりません」
「へ!?」
何となく、月雫は目の前の女性と相性が良いような気がしていた。初対面であるにもかかわらず、下の名前を許してしまう。
一応人の顔をうかがうのは苦手ではないつもりだが、少なくとも目の前の彼女からはそう言った物を一切感じなかったせいもあるかもしれない。

「えと、……じゃあ、月雫さん」
「はい!」
「あ、えっと……じゃあ、私も美幸って呼んでくだ……呼んで?」
同時に、美幸もまた、妙なシンパシーを彼女との間に感じ、特に疑問も違和感も無く、下の名前を許す。一般的に見れば初対面の相手、それも唯ベンチで隣に座っただけと言う相手にこんな風に接するのはおかしなことだろうが、一期一会と言う言葉もある。

こんな出会いもたまには良いかな。等と、二人は感じていた。

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