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ほね・骨 ・Bone!!〜【30万人の骸骨が、異世界に移住した結果がこの有様だよ!】
6話 祖国戦争  序戦 -2「強敵!ピィザ王国!」
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大軍勢を見て呆然となったワルキュラ。
彼は重い沈黙を破り、セイルン王を問い詰めた。
『あの大軍とお前らの関係を全部吐け!』と。その怖すぎる骸骨顔で迫ったら、命が惜しいセイルンは

(ひぃぃぃぃぃぃ!!!!喋らないとやっぱり殺される!?!!!)

当然、口から湯水のように情報を吐き出す。一般的な選択肢を選んだ。

「あ、あの蛮族どもは……に、西のピィザ王国の軍勢でありまして、つまり、ワシが何をワルキュラ様に言いたいかと言うと、あやつらはワルキュラ様の敵という事で殺しても良い人間――」

視線を逸らしながら、官僚みたいな言い回しのセイルン。
イライラしたワルキュラ、男を焦らして良いのは美少女だけだ!と思いながら、目玉がない眼窩を真っ赤に光らせた。

「もっと簡潔に喋れ。言い訳はするな」

「は、はいぃぃぃぃぃぃぃ!!すいませんでしたぁぁぁぁぁ!!」

セイルンの長い話を纏めると、地球でもありふれた内容だった。
西にあるピィザ王国が大砂漠を超えて、セイルン王国を侵略しにやってきた。
普通、道の途中に砂漠があると補給と連絡の意味で問題がありすぎるから、防衛側のセイルン王国が勝利するはず。
セイルンは馬鹿息子を十人連れて、二十万の軍勢で迎え撃った。
だが、実際に戦ってみると……見事にセイルン王国は初戦から連戦連敗。
貴族達は寝返り、首都のすぐ目の前に敵軍が迫っている。完全にチェックメイトを打たれたも同然の状況へと追い込まれた。
しかも、このまま状況が推移すると、東のブータ大帝国が攻めてくると思うから、早くなんとかしてください。お願いします。
そうセイルン王はジャパニーズ土下座をジャンプして行い、高い塔から飛び降りる勢いで語った。
ワルキュラが手を伸ばして掴まなかったら、セイルンはあの世に旅立っていたはずである。

(既に詰んでいる国を手に入れたのは、やっぱり間違っているだろうか?)

ワルキュラ。心の悲鳴を上げそうなくらいに辛くなった。
宝くじに当選した感じで一国の中枢をゲットしたら、実は外れクジ、マイナス一兆万円〜。それが今の現状。
でも、戦争に使われる武器や魔法。それ次第でゲームの難易度は変わる。
ルビー達を守るためにも、最低限の情報は聞き出す必要があった。

「おい、セイルン。
水素爆弾を知っているか?」

「す、水素?」土下座したまま、頭の血管がプチンッ!と一つ切れたセイルン。

「一発で国を一つ。いや、威力によっては世界全体を寒くして終了させてしまう爆弾だ。
そういう厄介な兵器や魔法は存在するのか?
あるいは動く鉄の車や船とかは?」

「き、聞いたこともありませんっ!」

「そうか」

自動車や戦艦や、それに匹敵する魔法もない世界。なら戦ってもほとんど被害なしで
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