暁 〜小説投稿サイト〜
鎮守府の床屋
番外編 〜夜戦トーナメント〜
ハル、将来の危機
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帰っていいすか。明日の準備ありますし。

「駄目だハル。お前はこの戦いの発端。すべての戦いを見届ける義務があるッ!」
「めっちゃカッコイイことをドヤ顔で言ってますけど、発端は暁ちゃんとビス子の上申書ですからね? その辺勘違いされちゃ困りますよ?」
『じゃー煽り合いはその辺にしといて、そろそろ第三試合はじめるよ。やっちゃってー!!』
「行くわよクマッ!!」
「クマァァアアアア!!!」

 漫才としか思えない二人の寸劇も終わり、演習場の照明が落とされる。その直後から、演習場にドカンドカンと休むこと無く轟く砲撃音。これは……

「他の試合に比べると予想以上に激しいな」
「ですね。二人の気迫が伝わってきます」
『フォイヤー!!!』
『舐めるなクマァああああ!!!』

 あれだけアホな寸劇をやってたくせに、戦いとなると二人は気性が激しいんだなぁ。

「クマッ!!」
「クッ……まだやれるわよ……フォイヤー!!!」
「被弾クマッ?!!」

 今『被弾』て聞こえた気がするけど大丈夫か……?

「心配はいらん。演習用の模擬弾だから大丈夫だ」
「ホッ……そうですか……」
『なになに? 自分の姉さんが心配なのハル?』
「アホ。……姉さん?」
『だってハル、球磨型軽巡洋艦六番艦になるんでしょ? ハルが妹になるのかー……』
「よし。姉そっくりのアホ毛をこしらえてやるから、あとでちょもらんまに来い」
『やーだよ』

 そうこうしている間にも試合は続く。心持ち、二人の砲撃の回数が少なくなってきた。……すんげーどうでもいいツッコミなんだけど、北上と隼鷹、解説として機能してなくね?

『だってしょうがないじゃん隼鷹酔っ払ってぐでんぐでんになってるし』
『ヒャッヒャッ! 試合を見ながら一杯ってのもオツでいいねぇ〜!!』
「……だからさっきから隼鷹は黙ってたのか……」
「そろそろ決着だな」
「なるほど」
『さすが提督。こっちからじゃわかんなかったよ』

 おいどうした解説・北上。仕事を放棄するな。

「これでダス・エンデよ!! フォイヤッ!!!」
「甘いクマッ!!!」
「しまッ……?!」
「クマァアアッ!!!」

 周囲に『バクゥァアアアアン』という、トンカチでフライパンを思いっきりぶん殴ったような音が鳴り響いた。なんだこの音。今まで聞いたことないような……

『ストップ。試合終了ー。ビス子が大破判定を受けたので、勝者は球磨姉ー』

 演習場の照明がついた。その時演習場に立っていたのは球磨。そしてそのそばでは、さっきの暁ちゃんと同じように、ビス子が海面にぺたんと女の子座りをしていた。

「……やられたわ。まさか素手で艤装を壊せるとはね」
「球磨は張り手には自信があるクマッ」

 球磨の
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