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101番目の舶ィ語
第六話。千夜一夜夢物語@告げられた予兆
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「やったぁー!」

無邪気に笑って喜ぶ彼女からは、悪意や敵意は感じられないが。
それでも、彼女が現在理亜の物語になっているということは。この先理亜と彼女との間でロアとして対峙してしまうような出来事が起きる。
それだけは避けて通れないのだろう。

「よろしくね! スナオ・ミレニアムよっ!」

「須藤理亜です。よろしくお願いします」

スナオちゃんが差し出した手を理亜がしっかりと握る。
理亜の体を通してスナオちゃんの体温を感じることができたが。その手は小さくて細くて、そしてとても冷たかった。

「いやー、リアってばわたしの超好みだわー! えーい、ハグ!」

かなめやリサ、理子が俺に抱きついてくるみたいな感じでスナオちゃんが理亜に抱きつこうとするが……。





ガターン??








気がつけば理亜は椅子から立ち上がっており。スナオちゃんは机と共に床に倒れていた。

「いたたたた……なんで避けるのよー??」

「えーっと、すみません、つい、体が勝手に動いてしまいまして」

「ハグはダメなの??」

「そういう文化に慣れていないもので」

理亜はクールな声で淡々と告げる。
解るぞ、その気持ち。
俺もかなめやリサに抱きつかれる旅に、文化の違いを思い知らされるからな。

「うう……絶対ハグしてやるんだから??」

理亜や俺の思いを他所に。
スナオちゃんの決意表明に、クラス中が笑いに包まれる姿がそこにはあった。
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