暁 〜小説投稿サイト〜
とある地下の暗密組織(フォートレス)
第1話
ep.005  『赤く染まる幼い少女編 3』
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絶《た》えず聞こえてくる。

「俺がやる。」


ルレシオ・ジン・シェイリアスの能力、闇暗漆黒(ダークシャドウ)。誰がどう聞いても厨二病患者の様にしか思えないだろうが、この名前は彼がつけた訳でなく、この能力の製作者である。まあ、その製作者がおかしかったのであろう。




球体。
真っ黒い球体が彼の手の中から出てくる。見方によっては生まれてくるというのかも知れない。

「いけ。」

球体は机の上に向かい円を描きながら、そのまま出口に向かい一直線、そして銃を持つ奴の胴めがけ突進。来ていた重みのある衣類から始まり肉体を抜け、また衣類を抜ける。音もなく何事も無かったかのように通り過ぎると、今度は何事も無かったかのように風に消えた。


「まずは一人。    次は・・・・・、・・と言うよりなんでこんなにもいる!」
ルレシオがキレる。腕を上げる事も出来ない現状暴れる事が出来ず、ただ噛みしめる事だけした。




ドゴンッ!

爆発、と言うよりは崩れるような音。銃声は鳴りやみ、代わりに(れき)の音がしている。


「おいおい、入ってすぐに攻撃とかマジ勘弁してくれよ。」
聞き覚えのある声。つまらなそうな感じがするトーンで言っている。


銃声はというと全くに聞こえなくなり、ただ一つの足音だけがコツコツと鳴り響いていた。


足音が鳴りやみ、もう()の無い部屋の光に入口に人影が見える。
「オイコラー、撃たれてたヤツラ―。  もう片付いたから出てこーい。」


全員机から顔を出し、確認する。少しだけ見たくない気もするその人物は『知ってた。』と言いたくなるが、夢絶であった。

「よ。   結構元気そうだが、大丈夫か?」
中に入り言ってくる。


全員、唖然(あぜん)。あまりの急展開に少しばかり脳の速度が追いつかない、訳ではないが理解したくない。
あの働かない星人である『夢絶 叶』がそうやすやすと仕事をするわけがない。




「どうしたんですか?    なんでここにいるんですか?    なんかゲームの大会だったんじゃないんですか?」
御臼の口からそんな言葉が延々と出てくる。


答える。
「いやぁ、ゲームの大会が終わったんで暇だし(臨時報酬あったし)、御臼ちゃんもこっち居るし(セクハラ出来(からかえ)ないし)、転移門くぐらされたら此処にいたんでさすがに(いろいろとあって)、仕事やるしかなくなった。」
かっこの中は、心のみで話している部分である。


「んで、どこに行けばいいとか、もう分かってたりする?」
夢絶が久しく働いているのだ。いっそ全部任せよう。

「はい。   ここはいわゆるダンジョン方式の施設です。」
御臼が話を始める
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