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アインクラッド篇
movement U 絶望と希望の二重奏
デュエル
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「お願いします。」

一言言って、俺は腰のブラッドクロスを静かに抜き、中段に構える。

「うん、何時でもおいで?」

対するのはシエラさん。普段のコック服ではなく、黒と白のフリルの大量についたドレス。いわゆるゴスロリ服を着ている。その左手には一振りのカタナが、鞘ごと握られている。

「オオオォォォォ!!」

気合いと共に下段からの斬り上げ。ひょいっと避けたシエラさんが、鞘のまま剣を振るう。その速度は圧倒的で、ギリギリ軌道を見切って後ろへ跳びすさる。するとシエラさんは、既に腰の位置に剣を構えていた。ソードスキルーーーーー気付いた時にはもう発動させていた。居合系ソードスキル《野分》のライトグリーンの輝きが迫る。

「チッ!」

舌打ちして俺は右腕で受ける。普通なら斬り飛ばされて終わりだが、今発生したのはダメージエフェクトではなく、ガードエフェクトだった。見た目では分かりにくいが、俺は腕に籠手を、すねにすね当てを装備している。強度はかなりのもので、今みたいにタイミングさえ合えばトッププレイヤーの一撃すら弾く。

「おお、ガード出来るのかい。」

「ええ。じゃ、こんなのはどうですかっ!!」

片手半剣刺突系上位ソードスキル《アステロイド》、七連撃。その鋒が狙い違わずシエラさんを捉える。が、この程度で勝てる人ではない。カタナ七連撃《漁火(いさりび)》で相殺され、互いに距離をとる。ふと視線を上げると、タイムカウントが既に一分半を切っていた。

1月1日。元日の朝っぱらから俺達はデュエルしている。一層突破するごとに毎回腕試しに挑んでいるのだが、今回は大ギルド連中が大晦日攻略なるイベントを行い、ボスを討伐したためにこんな日にデュエルすることになったのだ。

「いやー、どんどん強くなるね。そろそろお姉さんも厳しいかな?」

そう言うシエラさんの持つカタナ、固有名『煌之明星(こうのみょうじょう)』の刀身は、仄かな橙色を帯びている。インゴット作成成功率5%という超レア素材、ヒヒイロカネインゴットを使用しているためだ。とんでもなく硬く、鋭く、そして軽い。

「………んなこと言える位には余裕なんですね。」

対する俺の剣、ブラッドクロスは黒い刀身の刃の部分だけ深紅であり、鍔本には金の十字が刻まれている。重さ、鋭さ、硬さの三要素がチートクラスのハイレベルで纏まっている。

「さて、時間もアレだしそろそろ決めようか。」

「……ですね。」

応じて、構えて突進する。ソードスキル未使用だが、それに迫る速度だ。
ギイィィン!!!
火花が散り、交錯する。反転し、もう一撃。今度は力で押しきる。よろけたところで三撃目。

「もらったぁぁ!!」

が、その一撃は思わぬ防御で弾かれた。

「………鞘?」

渾身
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