暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第77話 ホッホ峡の決戦Y
[12/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だ。
 そのランスの姿を見た瞬間、サファイアは表情を固くさせた。

「げっっ!!?」

 その顔、忘れる筈もなかった。そう、地上灯台で合っているから。

「ゆ、ゆ、ユー……!! な、なんで、っ……!」
「え、え、なに……?」
「敵、まさか、アイツ……は、いないか。でも、それでもこんなとこまで来たのか……!」

 ランスは、満遍なく3人の使徒達を舐め回す様に見つめた。

「ほうほほう。成る程、仲間は2人か。3人とも丸出し、トップレスなのは、大変よろしい。オレ様を誘っているのだな? がははは! だが、お仕置きだからな。ハードプレイにしてやろうではないか」

 わきわき、と両手を動かしながら、近づくランス。

「バカ! 相手は使徒、それも3人もなのよ! ………」
「うん、ちょっとは警戒を……」

 かなみとメナドは、ランスの不注意さを怒っていたが、3人の様子を見て、明らかに消耗している事も判った。
 そう、今なら。……魔法を使ってない今なら、畳み掛けられるかもしれないのだ。

「がははは! 魔法使いなぞ、近づけば楽勝だと言っただろ。お前らはてきとーにフォローしておけ。オレ様が美味しくいただく!」

 そこまで言った所で、流石の3使徒も頭に来た様だ。

「何言ってるの! 人間風情が!」
「い、いえす! そう、そのとおり、アイゼル様が使徒の私たち……3人揃えば……ぁ」

 サファイアは一つの事に気づく。
 3人揃って、魔法を撃ったと言うのに……、防がれてしまった。叶わなかった事実が頭をよぎったのだ。

「ば、馬鹿! サファイア! こいつらとアイツが同格な訳ないだろ! アイツだけが異常なんだ。さっさと殺って、あの男も、アイゼル様に頼んでっ……!」

 ガーネットがそういった途端だ。

アイツ(・・・)……?」
「それ、誰のことを言ってるの……」

 メナド、そして かなみの表情が険しくなった。

「……は?」

 ガーネットはこの感じ、これに似た感じを ごく最近に味わったことがある。
 そう、何か(・・)に触れた感覚だ。

「……あの魔法は、やっぱり……」
「ユーリに、向けて撃ってたのか……」

 かなみは、忍者刀を力強く握り締め、メナドも自身の武器であるロングスピアを握り締めた。

 そう、再び逆鱗に触れてしまった様だ。確かに、相手は人間だが、それでも 触れてはいけない何かに触れた時、如何に人間であっても、強大な力を持つことが出来るのだ。

「ば、馬鹿な事をっ! そんな訳ないだろっっ! こ、この……、紅色……っ」
「私もいる事を忘れるなよ」
「ぐぅぅっ!!」

 ガーネットが魔法を撃とうとした瞬間、地面に切れ込みが走った。

 羽を広げ、低空浮
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ