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『続:殺し、失い、得たもの。』
『重罪』
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!!自分が情けないわホンマ。ホンマ悪かったな、零!!』

『何言うてんの?零が舞の姉だったら桜と同じように動けんかったかも知れん』

桜が泣き出す。

『組長、みんな、申し訳無いです。同じ様なこと繰り返して迷惑かけて、今後、何があっても、殺してしまうことはしません。罪を押し付けてしまって申し訳無いです...』

『お嬢さんのしたことは間違い無く犯罪です。でも、俺達の世界も似たようなモンです。キレイゴトだけでは生きてけん世界なんです。前回も今回も皆、組長命令とかじゃ無いですよ。お嬢さんの話をする組長を見て、実際に話してるのを聞いて、その若さでは壮絶な人生やと思います。ココまで生き抜いてこられて、尊敬してます。
情が深くて、感情任せで、無鉄砲なんは若さ故です。年を経ていけば大丈夫です。お嬢さんを責める人は此処には居ません。
世間的に犯罪者でも俺達からすりゃあ正義ですから!!』

だいぶ前、零がテキーラで潰れてた時、組長に怒鳴られてた人や。

『そんな風に言って貰えて...何て言ったら良いか...零はヤクザちゃうし未成年の一般人やし...』


組長が言う。

『アイツは自宅に送った。息子の遺体見ても何も出来ん。表に出てない余罪がタンマリある。それ全部だったら死刑でもおかしない。あぁなったんは自業自得や。そぉ思うのが普通や。あっこの組も近いうちに潰れるやろ』

『そっか、あの遺体見るんは残酷やな。...って、あんな風にしたん零か...。ははははは...』

『それより痛みはどんな?』

組長が布団の上から子宮近辺を撫でる。
そぉいや、ごっつ痛かったんよなぁ。

『今は、そんな痛くないみたい...』

『子宮か卵管かが捻転起こしたか起こしかけたか言うてた。滅多に起こらんらしいから担当医に「何したんや」って言われて照れたわぁ♪胸の傷も薬貰てるからなっ』

冗談混じりに茶目っ気たっぷりで話しながら塗り薬をくれた。

『ありがとう...ホンマありがとう...意識無かったけど今はもう平気。痛みには強い筈やのに、なんか今回は異様に痛かった』

『アホっ!!痛みに強いとか鈍いとか、そんな感覚要らんねん!!...子宮の痛みもすごかったんやろうけど、ショック性の意識障害の可能性が高い言うてたで。もしかしたら記憶障害引き起こすかもしれんって...』

『そっか、ショック性...確かにショックはあったかも。記憶も在るし解ってる...』



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