暁 〜小説投稿サイト〜
Deathberry and Deathgame
Chapter 1. 『ゲームの中に入ってみたいと思ったことは?』
Episode 1. Blue boa is comin'
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Online……」

 だ。

 このソフトは今までありきたりなスポーツゲームが主流だったナーブギアのキラータイトル的な存在で、近接武器を駆使してモンスター共を倒しダンジョンの攻略を目指すアクションVRMMOだ、とテレビでやっていた。戦闘以外にも鍛冶とか服飾なんかの職業で商売したり、釣りや料理みたいな趣味を楽しんで普通に生活したりもできるらしい。
 グラフィックとかもスゲーきれいで、映像で見た限りじゃ現実と大差ないくらいにリアルにできてる。草原や密林、大山脈から大海原なんていう自然の景色から、石畳の迷宮とかの人工物までも、現実世界に劣らないようなレベルで作られているみたいだった。

 しかも、だ。このゲーム、魔法とかのよくある「必中の遠距離攻撃」が存在しないらしくて、武器はほとんど接近戦用。で、その武器ごとに必殺技(確かソードスキル)がいくつも設定されてて、それに応じた予備動作(ファーストアクションっていうらしい)をとれば、身体が勝手に動いて技を繰り出してくれるんだとか。
 月牙天衝に似た技があったらもちろん面白いが、やろうと思えばいろんな技を習得できるってのは惹かれるものがあった。白哉みたいにポンポン技を出せるのは、正直憧れる……俺なんていっくら修行しても月牙天衝しか習得できてねえし。やっぱ必殺技は男のロマンだろ。あぁ、『終景・白帝剣』的な大技を出せたらカッコイイだろうなぁ……。

 ……って、ヤバイ。なんかすっげえこのゲームやりたくなってきた。

「……確か、正式サービス開始は明日だったよな」

 カレンダーを見て、今後の受験勉強の予定をチェックする。今まで予定通りに進めてきたし、一応余裕を持って計画したから一日潰してもどうってことはない、ハズだ、多分、きっと。
 明日のサービス開始から晩飯の午後七時までの間だけ、気晴らしにちょろっと体験するだけでいい。もし面白くなきゃ押入れに突っ込めばいいし、面白けりゃコレで遊ぶことを目標にして受験勉強のモチベーションを上げりゃあいいんだ。大丈夫、全く、問題ない……ないんだ!

「とにかく、明日はコイツをやってみるぞ……そうと決まりゃ、さっさと課題を片付けちまうか!」

 そう自分に言い聞かせて、俺は勉強机に戻り、ノートを広げた。残ってる課題は英語の文法だけだ。イヤホンを耳に押し込んで音楽を流し、テキストの演習問題を解き始める。
 シャーペンを紙面に走らせ、英単語を書き込んでいく俺の心は、久しぶりに期待で高ぶっていた。




 ◆






 翌日の午後、SAOにログインした俺は、とりあえず適当に剣を買ってからアチコチ見て歩いた。最初にいた『はじまりの街』の主住区はよくファンタジー映画で見るような綺麗な中世ヨーロッパ風の街並みだったし、NPCも人間と区
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