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リリなのinボクらの太陽サーガ
SS編 心身
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したと聞きました。流石に地方までは手が回っていないそうですが、ギルドからの要請があったら出向いたりはします」

「へぇ、中々忙しい日々を送ってるみたいだね。それで、ジャンゴさんは今どこにいるの?」

「今日は“古の大樹”……古代の太陽樹さまの所へ行っています。未来から来た少年(トリニティ)が元の時代に帰る見送りとの事です」

「未来から? 信じ難い話だけど……私も似たようなものだから人の事は言えないかな」

「? 似たようなもの、ですか?」

「後で話すよ。それじゃあザジさんは?」

「街の南にある“街門”の修復を行っています。サン・ミゲルの入り口なので、防衛の観点も含めて直しておきたいとの事です。ジャンゴさまのおかげでアンデッドはもういないはずですが、念のため護衛にシャイアンさまが同行しています」

なるほどね……確かに街の入り口が寂れてたり壊れてたりしたら、訪れた人が中は大丈夫なのか不安にもなる。ニダヴェリールから地球に移った時も感じたけど、世界が違うとやるべき事も色々変わるようだ。

とりあえず二人の居場所がわかった事で私は窓の向こうに映る、街の中央にある太陽樹を眺めてみた。何というか……マジでデカい。街の空を覆う程大きい木って、いくら何でも育てすぎじゃ……? いや、確か太陽樹には大地を浄化する力があるって聞いたから、どんどん大きくして行かないと駄目なのかもしれない。サン・ミゲルを守る結界も太陽樹によって維持されている以上、この考えは恐らく間違っていないと思う。

「そろそろ日も暮れるので、皆さんも戻って来る頃でしょう。私が呼びに行ってきますので、シャロンさんはここでゆっくりしていて下さい」

そう言って安心させる笑顔を浮かべたリタは、可愛らしい足音を立てながら駆けて行った。何て言うか、健気な子だと思う。好きな相手にはきっと一途に想ってくれるだろうな。

私だけが世紀末世界に来てしまったのは辛いけど、皆と離れ離れになっているのに、なぜかあまり不安や寂しさは湧いてこないんだよね。多分、サバタさんがお守りを通じて私を見守ってくれてると感じてるからだろう。実際、助けられた訳だし。

なんて思ってると、宿屋に続々と人が集まってきた。大柄だけど温厚な男の人のマルチェロ、黒い背広を着た老人のルイス、今はアクセサリー屋を営む元道具屋の金髪アフロ男のキッド、目が死んでいる寂しげな顔の棺桶屋、がっちりした身体で優しい包容力が漂うお爺さんのスミス、童話に出ていそうな可憐な少女スミレ、その飼い猫(?)クロ、そして……。

「よう、少女。俺は???(ハテナ)だ、よろしく」

「あ、はい。よろしくお願いします」

腕は立つけど記憶喪失で名前が無い男ハテナ。なぜか彼を見ているとプリスキンさんを思い出すが、いまいち理由
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