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寄生捕喰者とツインテール
申し出の理由
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て軽く説明しとクゼ。いイカ―――――』


 其処からラースは自分達『単純感情種』の事について、能力などの詳細を告げていく。


 曰く、個体数が、アルティメギルと比べても結構少ない。

 曰く、アルティメギルの連中と違い、直に属性力を食べたりできる。

 曰く、此方の攻撃が“熟成”出来るのに対しツインテイルズの攻撃は“腐敗”させているも同義で、トドメも“放出”と“消滅”で結果が違う。

 曰く、兼ねてより負傷している為、より多くの属性力を得る為に、一緒に戦う訳にはいかなかった。
 
 曰く、彼等『単純感情種』は、一般的に雑魚と呼ばれる個体でもアルティメギルの “幹部クラス” の実力を備えると言う。

 曰く、誰でも使える基礎的な力の他、個体毎に特殊能力を有しており、グラトニーは空気の力。

 曰く、戦う個体がグラトニーレベルだと、総二達はまず勝てる可能性が低い。

 曰く、まだまだ上には上がいる。

 曰く、アルティメギルですら存在を認知する者は少なく、全貌などとても知らない―――


 この他にも……グラトニーとラースはとある事故で共同体となっており、お互いの身体の損傷や力が元に戻るまで、グラトニーが行動しラースが体内(なか)から支える関係だと言う事も、包み隠さず明かしてくれた。


「なるほどね……要するに飢え死にしない為に、二回目の交渉を蹴ったわけ」
『そういう事になルナ。……どウダ? 謎がある程度氷解しただロウ?』
「正直、怪物級が何人も居るって事に変わりはありませんけど……」
「でも何も分からないよりは大分マシだよな。有難うな、ラース」
『なーニ、これはオレの為、そして相棒(バディ)の為ダ』


 総二の純粋な気持ちからのお礼に対して、ラースは言いながらも多少嬉しげな声色で答える。

 此処までラースが語った情報で、分からなかった事は無いかと皆に彼が聞き、全員首を横に振ったのを確認して……本題に入るべくまるで吸うな音をたて、数秒間ゆっくり息を吐いた。

 ……グラトニーが呼吸している訳でもなく、ただ音だけが聞こえる代物なので、それなりどころか違和感バリバリだが……其処を追求する者は幸いにも居ない。


『サテ……そんじゃオレ等につイテ、簡単に理解してもらえた所で、お待ちかねな今回の主題ダナ』
「属性力摂取効率を下げてなお、わたくし達と共闘しなければいけない理由……グラトニーに起こった “身体の異変” ですわね」

 未だ『単純感情種は鬼強い相手だ』位しか認識しきれていない総二は、会長たる慧理那の理解力の高さと速さに、内心大いに舌を巻く。

 トゥアールは勿論では有るが、愛香もちゃんと着いていけている事に、内心ちょびっとだけ不安を覚えているのは、所謂一
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