妖精軍師
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「各自散開!!次の目的地まで向かってください!!」
「しょ・・・初代?」
「目的地ってなんだ?」
「わかんね」
突然どこかに向かって走り出すシリルたち6人。初代マスターメイビスが指示を出している姿を見たマカロフたちは唖然としていた。
『妖精の尻尾が動いたぁ!!』
『これも何かの作戦だったのかね?』
『それでも今からポイントを奪取するのは厳しすぎると思うカボ』
今の状況で残っている魔導士はシリルたちも含めて26人。この広い街の中で遭遇する人数としてはかなり少ないため、なかなか出会うことはないと思われる。
「この時点で97%の確率でルーファスが動きます」
この初代の読み通り、動き出したシリルたちを見たルーファスは建物の上から彼らの魔力を探り当てる。
「見えた。フフッ、私の策的能力を侮ってもらっては困るね。まとめて片付けて差し上げよう」
ルーファスは片手をこめかみに当て、自身の魔力を記憶にある形へと変貌させる。
「記憶造形・・・星降ル夜ニ」
ルーファスの体から放たれた6つの光。それは上空から彼の狙う獲物へと向かって多方向に飛んでいく。
『この魔法は・・・』
『初日に敵を全滅させた魔法だね』
『綺麗カボ』
その光が向かっていく先は先ほど動き始めたばかりの6人の魔導士たち。だが、彼らはすでにこの魔法の対策を教えられている。
「上空に光を目視してから、2秒以内に緊急回避で交わせます」
メイビスの言葉通り、シリルたちは自分に飛んでくる光を確認すると、その落下地点から横へとジャンプして回避する。
「同じ手を何度も喰らうかよ!!」
初日にこの魔法にやられてしまったグレイは特に注意していたらしく、かなり余裕を持って交わしていた。
「この魔法の属性は雷。ラクサスだけはこれをガード」
ラクサスを直撃するルーファスの魔法。しかし、ラクサスはメイビスの読み通りまったくダメージを受けている様子がない。
「フン。痛くも痒くもねぇな」
「何!?受け止めた!?」
ルーファスは自信の魔法を喰らっても平然としているラクサスを見て動揺している。
「敵は動揺し、思考が乱れます。この思考の乱れによりルーファスは68%の確率で我々への接近を試みます。32%の確率で現位置にて待機。しかし、その場合も私たちの作戦にさほどの影響はありません」
「何言ってんだ?初代は」
「さぁな」
ブツブツと何かを言い始めるメイビスを見てワカバとマカオがそう言う。
「妖精の星作戦・・・?」
「勝利するための作戦ってのは分かるけどね」
リサーナとカナはメイビスの作戦に対してそう言う。
「エルザはこの時点で北西に進むことで敵と
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