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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第37話:良い娘・悪い娘・普通じゃない娘
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も、それ以上に迷惑かけてるし、私としては許せない存在よ」
口調も柔らかく、柔和な笑顔で、語りかける様にリュリュ姫へ言い返すリューナ嬢。

「わ、私は……お父さんが好きなだけで……」
「私もお父さんの事は大好きよ。お父さんが私を犯したいと言うのなら、私は喜んで犯されますし、乱暴な性行為が望みとあれば喜んでその行為を受け入れます」

「お父さんがそんな事言う訳ないでしょ!」
「勿論よお姉ちゃん。お父さんは娘の事を大切に思っており、心身に対する暴力は勿論、人生の強制もしてこない心から尊敬出来るお父さんよ」

柔らかい笑顔と口調のまま、リューナ嬢はリュリュ姫を押し込んで行く。
でも彼女の言う“人生の強制”は大きい事なのだ。
オイラは人間になって直ぐにリュカ家に迎え入れられた形なので、感じる事は無かったのだけど、他所の家庭では子供に家業を継がせる事が当然となっている。

つまり、漁師の家系に産まれたら将来は漁師にならなければならず、農家なら農家、鍛冶屋なら鍛冶屋と職業選択の自由があまりないのだ。
現にオイラの友達には『どうせ将来は大工を継ぐんだし、勉強なんて無意味なのに』と言ってる奴が居る。

「だから私はお父さんが好きなのよ」
「小さな女の子が『パパ大好き。将来はパパのお嫁さんになる?』って言ってるのなら微笑ましくて文句もないけど、いい年して言わないでもらいたいのよ。解るかしら?」
イタイよ、リューナさんイタすぎるよ。

「そう言うアンタは如何なのよ。アンタだって“パパ大好き派”でしょ」
迷惑度で言えば1.2を争うマリーが、憤慨気味に言い迫る。
「えぇ私も“パパ大好き派”よ。だからこそ努力して勉強したり、お父さんを安心させるべく彼氏を作ったりしてるのよ」

「え、リューナって彼氏居んの!?」
「居るわよぉ〜、ラインハットにだから遠距離になっちゃって、これから如何なっちゃうのか解らないけどぉ……」
変態的なファザコンだと思ってたけど、重度のファザコンなので父親の為に彼氏を作っておいたみたいだ。

「どんな男なんだ、それは?」
オイラを彼氏と認めてくれているリューラが、チラリとこちらを見てからリューナ嬢に問いかける。
オイラと比べるつもりかな? だとしたらオイラはまだまだなので恥ずかしい。

「ふふふっ……ハインツはね兵士なんだけど、叔父のデルコさんの部下なの。新進気鋭の若手兵士で、将来有望なのよ」
デルコさんというと、リューナ嬢のお母さんマリソルさんの弟だ。

「へ〜イケメンなの?」
彼女の話を聞いたマリーが自分の彼氏をチラリと見て尋ねる。
アニキレベルのイケメンは居ないだろう……

「う〜ん……そこそこかな? でもイケメンだったらユリウスね。彼だったらウルフさんにも対抗出来るわよ。まぁ頭は
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