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101番目の舶ィ語
第十四話。魔女のアドバイス
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「ずっと寝てるだけだし。きついから外してるの。だから……ほら」

チラリと、キリカはパジャマから覗く豊かな胸元をチラ見せしてきた。
そこはちょっと汗ばんでいるせいか、妙に輝いていて。

「……ねえ、モンジ君。私、いっぱい汗かいちゃった。汗、拭いてくれる……?」

キリカが覗かせている胸元。そこには当然のように戦艦級のお胸様が存在しているわけで。
そこの汗を拭いて欲しい……だとうぅぅぅ??
ちょ、ちょっと待て。落ち着け俺!
これは罠だ! 魔女の口車に乗ったら駄目だ!
そう思うのに、体は正直なもので。
俺の目は、その胸元。谷間を流れる汗のしずくをガン見してしまった。
ゴクリ。

「キ、キリカさん、ええと。その……」

ヤバい。何がヤバいって。
今の俺はヒステリアモード。
基本的に女性の頼みは断りにくくなっている。
だからキリカから胸元を拭いて欲しいと、『お願い』されてしまったら。
当然断るという選択肢はないわけで。

「いいんだな?」

キリカに同意を求めると。

「うん。優しくして……ね?」

キリカは恥ずかしそうな顔をしながらも同意した。
腰掛けていたベッド近くにある机。その上に置いてあったタオルを桶______これも机の上に置いてあった______の中にあったお湯で濡らし、よく絞る。
そして。
キリカの胸元へゆっくりと近づいていき。
その胸元を直視しないように目を瞑って拭こうとして。

「ひゃあん!」

キリカの喘ぎ声と。
ふにゅんと、柔らかい感触を掌に感じる。
これは……もしかして?

「やぁん……モンジ君のエッチ」

うおぉぉぉ! 知らなかった。女性の胸って布越しでもこんなに柔らかいものなんだな。
掌の中に感じるぷるんぷるんという感触を堪能しつつ。
俺は俺の中を駆け巡る血の巡りを感じていた。
ドクドクドクドク、通常時と比べあきらかに早く血が巡り。
その血流によって俺の思考力はより高まる!
そして。ヒステリア・アゴニザンテが強制的に解除されているのが解る。
ああ。そうか。やってくれたな……キリカの奴。

「ふふっ、どうモンジ君? 体の調子は良くなった?」

キリカの言葉通り。
俺の体にあった傷はすっかり癒えていた。
いつの間に……という思いが湧いたが。
思い当たる節はあった。
最初にキリカが口付けした時。
思えばあの時から体が軽くなっていた。

「『魔女のキスはとても熱い』……それはこういう(・・・・)事か」

『キスは癒しを与える』。
これは遥か昔から語られる逸話で。
『眠り姫』などの童話でも登場している。
まあ、『眠り姫』の場合は『魔女』の呪いや毒から脱する手段として描かれているが。
そして。そんな逸話を利用した
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