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101番目の舶ィ語
第十四話。魔女のアドバイス
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キリカは握っていた俺の手を自分の口元まで持ってくると。

「モンジ君が『百物語』の『主人公』になったら、もっと美味しくなるんだろうなぁ」

そのまま、俺の手を。

「かぷっ」と可愛く甘噛みした。

「うおっ」

甘噛みされて感じるのは熱い吐息と。歯の固いけどむず痒いような感触と。
ぺろっ。

「わわっ??」

さらには熱い感触まで感じて、ヒステリアモードの俺はもう堪らなくなってきた。

「んっ……ふふ、味見完了」

ちゅぱ、ちゅぱ、なんてやらしい音を残してキリカが俺の手から口を離す。

「キ、キリカさんや」

「んにゃ?」

「この誘惑はエスカレートしていくと、どんなトコまで行くのでしょうか?」

「んふふ。モンジ君が望めばいくらでも、だよ?」

ペロ、と艶めかしい舌を見せるキリカに、俺の頭は沸騰寸前だ。

「でも、今日はここまで」

「……危なかった。もう少しで理性を失うところだったよ」

「あはは、うん。せっかくだもん、そんなモンジ君の顔もみたいしね?」

キリカを見ると。やはり焦点が定まらない視線をしていた。
さっきまで俺の目を見ているような視線をしていたのは……こいつが、俺にそこを気づかせないように、頑張って『演技』をしていたのだろう。キリカが支払う代償は他人に気づかれてはいけないみたいだからな。
人知れず代償を支払う。
そんな風に影で頑張ってくれている魔女(キリカ)に。

「キリカが良くなったらまたいつでも見せるからさ」

よし、ここは。

「ん? わわわっ」

ご褒美をあげようじゃないか。
俺はキリカの肩を両手で掴んで。
そのままベッドに、ゆっくり押し倒す。

「も、モンジ君……?」

「今は、俺の活躍を見てゆっくり休んでくれ」

そんなキリカに布団をかけて、ポンポンと、軽く叩いてやる。

「あはっ、ビックリした。押し倒してくれるのかと思った」

「女の子が、そういう期待するような発言をしちゃいけないよ?」

「はーいっ」

嬉しそうにキリカは布団を鼻の辺りまで持ち上げると。

「ねえ、モンジ君」

「何かな?」

「……もっかい、おでこにキスして欲しいな……」

照れながらそんな言葉を口にした。

「ああ、それくらいなら」

おでこならいいか、と顔を近づけると……なんてこった。
この姿勢だと本当に、押し倒したみたいになってるじゃないか。
ドギマギする俺を他所に。
キリカは目を閉じて、ジッと俺のキスを待っている。
ああ、またやられちまったな。
魔女の口車にまんまと乗せられてしまった形になる。
だけど……今の俺はヒステリアモード。
女性の頼みは断われない。

……やっぱり可愛
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