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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第65話 ハイパービルでの再会
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〜レッドの町〜



 それはハイパービルへと向かう前の事。

「むむ。よし! マリア。景気づけにヤルぞ!」
「はぁ!! なんでそうなるのよっ! シィルちゃんは今大変なのよ!」
「がはは! オレ様の奴隷だぞ? そう簡単にへたるもんじゃない」
「ちょっと! シィルちゃんにもしも何かあったらどーすんのよ!」

 ランスとマリアが言い合っている。
 これから戦いに行くというのに、ランスは相変わらずなのだが、シィルに何かあったらどうするのか。とマリアが言った時。眼つきを一瞬鋭くさせた。

「シィルに手を出したら殺す」

 それは明確な殺意だった。相手が女だろうが魔人だろうが、関係ない。シィルに手を出したら殺す。並々ならぬ殺意を発したのだ。その殺意は、周囲にも伝わる程 凶悪なモノだった。

 だが、今からスル事は 頂けない。すぐ隣でいたユーリはため息を吐く。

「はぁ、これからの戦いを判ってるのか? 体力減るぞ……」
「がはは! オレ様がたった一発スルぐらいで体力減る訳ないだろ! スーパーなオレ様の体力だぞ! と言う訳で、戻ってきたら知らせるんだぞー! 下僕一号!」
「ちょっと! 私は、するって、同意した覚えないわよ!」
「がははは! マリアには色々と借しがあるだろ! ヒララ合金やらカスタムの窮地を華麗に救ってやったコトやら!」
「んもうっ! それ、ランスだけじゃ……ちょっ! や、やめっ! あんっ!」

 がはは、と笑いながらランスはマリアを抱えてそのまま消えていった。勿論宿屋に、である。

 ナニをするのかは、もう判りきっているが、止めても無駄だし、無理矢理に止めて、へそ曲げられる方が余程面倒だ。

「こんな状況でも、ランス殿は自分を崩さない。流石です」

 リックは、なんだか感銘を覚えた。と言わんばかりの表情だ。
 ……正直、今現在ではリックの方が戦力的には間違いなく上なのだしそこまで?とも思えるが、不思議とランスという男はそう言う風に魅せてしまうのだろう。勿論、考え方は 十人十色だが。

「む。まぁ、確かにな。……あの男が好色家だと言う事は判っているが、リックの言う様に、今でも崩さないのは、アレだな。並みの心臓じゃないと言う事、だろう。それに先ほどの殺気も 見事だった」
「……ですね。僕も感じました。あれ程の殺気は中々お目にかかれません」

 清十郎の中でのランスの評価も、どうやら、ややリックよりだ。強い男であれば、認める。と言った性格だからとも言えるだろうが。ランスの殺気に関してはユーリも同感だった。仮に、魔人に結界がなければ……、レベル関係なしに、有言実行をしてしまうかもしれない、と思ってしまうほどだ。

「……ま、肝心な所で、よくポカミスもするから、その辺はオレらがフォロー
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