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英雄は誰がために立つ
Life17 再会の野良猫
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うにしか映っていなかったようだ。

 『そう言えば、当の士郎とモード(御二人)は何所へ?』

 空気を変えようと言う狙いかは判らないが、椿姫がリアス達に話を少しづつ、ズらす様に聞く。

 『2人とも会場警備で一足先に行っている。士郎さんは悪魔の社交界の場に人間が出るべきではないと言って、警備側に逃げた。もう1人のモード()はこれが終わったら帰るらしい』

 ゼノヴィアの説明にソーナたちは成程とまた頷いた。
 そしてリアス達は知っていた事実だが、全員とも同じようにさっさと帰れと強い嫌悪感を心の中で露わにしていた。
 因みに、士郎に反骨精神を持っている元士郎は、出発前の一誠の会話が原因で今も深く落ち込んでおり、彼に好意を寄せている他の眷属たちが慰めていた。
 そんな風に彼らはパーティー会場に向かっていった。


 −Interlude−


 「そろそろ来る頃か」

 海上警備中の士郎はそうやって呟いた。

 「心配しなくても、そう連続で敵も襲って来ねぇだろ?相変わらず心配性だな」

 その呟きに反応したのはモードだ。

 「一応ということもあるだろ?気を緩めるべきじゃない」
 「おー、そうかよ」

 士郎の慎重すぎる態度に、モードは呆れて来て棒読み口調だ。
 そんなこんなで警備を真面目と不真面目に続けていく2人だった。


 −Interlude−


 一誠は、パーティー会場に到達してからリアスと共にあいさつ回りをした後にレイヴェルと出くわしていた。

 「レイヴェル・フェニックスだと申していたはずです!まったく、これだから下級悪魔は!」

 一誠が出くわした時の開口一番の言葉が『焼き鳥野郎の妹』だったことに、レイヴェルを怒らせてしまっているのであった。

 「悪かったよ。それで兄貴――――ライザーは元気か?」
 「マーブルマーダー――――幻想殺しと名乗っていたあの方からの大敗から、お兄様ったらずっと塞ぎ込んでいますのよ。それに赤い死神と赤い龍が夢に出て、襲ってくると泣き叫んでいるんですのよ」
 「ハハハハハ・・・・・・・・・ん?赤い龍?」

 苦く、乾いた笑いをする一誠の頭の中で疑問が浮かぶ。
 ライザーをぼこぼこにしたのは士郎さんの筈なのに、なぜ自分まで悪夢に出てうなさせる原因になっているのか解らなかったのだ。
 一誠は、その疑問をレイヴェルにぶつける。

 「疑問に思うのも尤もだと思いますわ。ですが一応、理由はあるのです」

 ――――理由?

 「はい。知っての通り、お兄様はあの日、幻想殺し殿に敗れましたわ。その時の一方的な攻防があまりだった物ですから、気が付いた後は記憶の混乱が見られまして・・・・・・唯一憶えていたのが“赤い”何かに一方的
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