暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
再会-リユニオン-part3/獅子との遭遇
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たこれまでの経緯を。ラ・ロシェールで、自分が変身したゼロが街の被害を顧みない戦いをしたせいで、怪獣を倒すことはできても街は壊滅的な被害を被り、彼とゼロの間にも深い亀裂が生まれてしまった。その亀裂が災いし、サイトはゼロに頼ることを渋った。だがそれも結果として間違いだった。ゼロに頼らず自分の力のみで守るといきがっていたが、ちょっと特殊な力が使えるだけのガキである自分に守れるものなんて限られていることも忘れて、既にレコンキスタに寝返っていたワルドの突然の裏切りと愚行を許しウェールズと手紙は奪われ、炎の空賊たちは散り散りになり、王党派は壊滅してしまった。
「…ごめん」
サイトは、自分にはシエスタを守ることができないと悟った。シエスタは自分を思ってくれているその気持ちが嬉しくても、同時にいずれ彼女を不幸な結果に招くに違いないと思ってしまう。それに地球には帰りを待っている人たちがいる。母さんや高凪さん…学校の友達が…。だから、サイトはその言葉を受けることはできなかった。
「シエスタのひいじいさん、フルハシさんがそうだったように、俺もこの世界に居着くとは限らない。なのに君の気持ちを受け入れたら、別れが辛くなる…。俺は、いずれ地球に帰らないといけないんだから」
「…そう、ですか」
シエスタは目を伏せて、残念そうに俯いた。
「なんとなく、断られるような気がしました。サイトさんって、まるで鳥の羽のように、私の手の届かないどこかに飛んでいってしまうのですね」
空を見上げ、儚げな眼差しでシエスタは、もう日が沈んでオレンジ色に染まり始めた空を見上げた。
「でも、サイトさん。私はまだ諦めません。サイトさんがもしこの世界にいてくれるって決心したら…今言った私の言葉を、思い出してくださいね。本気ですから」
悲しそうな顔から、ころっと笑顔に表情を変えたシエスタはそう言い残して、先に自宅へ帰っていった。
「……」
サイトは、草原から歩き出した。シエスタの家ではない。向かっている先は、ホーク3号が置かれた神社のすぐ近くにある、墓所。
『驚いたもんだ。まさか、俺たちやあいつ(シュウ)より先にこの世界に来てた奴がいたなんてな』
ゼロがふと、彼の目を通してフルハシの墓を見ながら言った。
「…ああ。今でも歴史関係の資料で名前が残っていることがあるほどだし、シエスタがフルハシさんの子孫だったなんて。通りで、初めてあの子を見たとき懐かしい感じがしたんだ」
母のかつての戦友だった男、フルハシ。ウルトラ警備隊の肉体派で、豪快な性格だったと義母は語っていた。もし話す機会があったら、同じ地球人同士話が合っていただろうし、もしかしたら、帰る手立てを彼から聞くことだって出来たかもしれないのに。
「…フルハシさん、あなたと話をしたかったな…」
どんな人だったのだろう。是非ともあって話をし
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