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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第35話:休日だって休まらない
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(グランバニア城より南東の丘)
ウルフSIDE

バカンスから戻り最初の土曜日……
俺は何時もの通りスタジアム建設を描き残す為、グランバニア城から南東にある丘の上へやってきた。
何時もの通りと言ったが、2週間程バカンスで来れなかった。

それ以外では毎週ここに通って、この一本杉の下でスタジアムが出来て行く過程を描いている。
元々はリュカさんが『お前の絵は見た物を忠実に描いてるから、記録用にスタジアムの建設過程をスケッチしろ』と言われた事が始まりだ。

リュカさんからは定期的に描き止める様に言われ、俺も流石に毎日は無理だと拒絶し、折衷案でほぼ週一で描く事に決まった。
本来なら上司から命令された事だし、仕事として平日に行うのが当然なのだが、平日にそんな暇がとれる訳も無く、渋々ではあるが休日の土日に……しかも彼女二人を黙らせやすい土曜日の午前中に行う事にした。

何故彼女二人を黙らせやすいかというと……
土曜の午前中に終わらせれば、土曜の午後から日曜全部を捧げる事が出来るから。
はい。俺の休む時間は存在しません。

だから、この土曜の午前中は俺が唯一心を休める事が出来る時間なのです。
最初リュカさんから命令された時は、貴重な休みを奪う嫌がらせかと思ったけど、今では重要な時間として噛み締めている訳なのですよ。
だってこの時間が無かったら、俺は彼女二人を満足させる為にデート等をしなきゃならないんだからね。

それに俺も最近では、自分の作画力に疑いを持ち始めました。
と言うのも、2年前に視察として芸術高等学校に出向いた事が切っ掛けです。
あぁ、芸術高等学校というのは……

6歳から15歳までの義務教育を終えた者(成績優秀であれば飛び級制度もあり)が、更なる専門知識を4年間学ぶ為に設立された学校だ。
芸術・経営学・言語文学・魔法機械技術学・歴史・医療・司法・農酪水産業……それと軍事の専門知識を学ぶ為にリュカさんが設立させた教育機関です。

義務教育とは違い、教育を受ける場合は学費を支払う必要が発生し、しかも各学校は入学者を選別する事が出来るシステムだ。
解りやすく言うと、入学試験に合格した者で学費を払ってる者しか受講出来ない。

学費は各学校で違いがあるが、試験の合格基準は一律だ。
各専門知識における試験で、100点満点中70点以上が合格ライン。
合格ラインを上回っていれば、1万人でも10万人でも入学許可は下りるが、合格ラインに達してなければ、1人だって合格させない。

なお、財政面の影響で才能を開花させられないのは間違ってるとリュカさんは思い、各学校に毎年5名だけ学費免除の奨学金該当者枠を設けている。
勿論これを受けるにも試験があり、通常の入学試験とは別に、もっと高度な専門知識を問題にした試験に、1
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