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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
僕は一人の綺麗な少女と出会う。
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 少女レイアは、僕が初めてみるくらい綺麗な少女だった。
 僕達の世界である自然な髪の色というと、大雑把に分けて黒髪、金髪、銀髪くらいである。
 せいぜいあるなら茶髪や赤毛といった髪の色だろう。

 けれど目の前の彼女はどうだ? 
 薄い水色の淡い色の髪。
 すぐ傍にある窓から光が降ってきている。

 透けた水色の髪がその光の中で輝き、彼女自身が淡い燐光を放っているように見える。
 その肌もまっ白に透けていて、しかも以前母が見せてくれた紫水晶(アメジスト)と同じ色の瞳が僕を見つめている。
 無表情なのも相まって神秘的な雰囲気を纏っていて、何を考えているのかが読めない。

 そう思って不安を抱えつつも綺麗な小いョに僕は目を奪われているとそこで目の前の少女レイアが、破顔した。

「よ、よかった〜、どうにか上手く召喚できました」
「召喚、ですか?」
「ええ、異世界の強い魔力を持つ人を呼び出したんです。……私がまだすべてを受け入れられないから」
「え?」
「いえ、実は貴方に一緒にほんの少しこの世界を旅して欲しいのですがいかがでしょうか?」
「え? でも僕、この世界の事も知らないし」
「危険な事にはならないように配慮します。魔法もこの世界では貴方が一番強いものが仕えますし」

 それを聞くとなんとなくいいような気がした。
 まるで物語の世界に入ったような、そんな主人公になった感覚だ。
 やってみたいかどうかというとやってみたい、という気がする。

 ただそれには一つ問題があって、

「あの、僕は今日はたまたま休日だけれど普段は学校が……」
「それは大丈夫です。貴方の世界とこの世界の時間軸は違いますので貴方の世界に戻っても時間は少しもたっていません」
「本当ですか! ……でもそんなうまい話があるのかな……」

 最近そういったブラックなものを読んでしまったので気になってしまう。
 すると目の前の少女レイアは、

「もしお嫌でしたら、すぐに元の世界に戻しますがいかがいたしますか?」
「それは……」

 目の前の少女が悲しそうなのも見ていると僕は考えこんでしまう。
 そもそも異世界に来るなんて経験今後、出来るのかというとそれも怪しいように思える。
 それだったら出来るなら今ここで頷いておいたほうがいいのだろうか。

 危険には近づかない、それは当たり前だ。
 でも何処まで信用していいのかがわからないけれど、安全らしいしこの世界の事は気になる。
 どうやら魔法もあるらしいし。

「本当に危険はないのかな?」
「はい。むしろ死にそうになったり危険になったりした場合、異世界の人は、まぶしい光に瞼が自然と閉じるように、その魔力を持って勝手に元の世界に戻ってしまうそうです」
「それは本当?」
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