暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
100話:……最近出番なくね!?
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人共あんなに成長してたなんて、思わなくて」


 フェイトの言葉を聞いて、士は「ふぅ〜ん」と呟いた。


「でもまぁ、そんなもんだろ、子供なんて。親が思っているよりも、早く成長していくって聞くしな」
「うん……そうだね」
「…そんな顔するから、あいつらに心配されんだろ?」
「ウソ、そんな顔してる!?」
「してるしてる」


 ハハハ、と軽い笑いを含みながら言う士を見て、少しむくれるフェイト。何故か小馬鹿にされた気分にされたから、少しばかり不機嫌になったのだ。


「―――頼ってやれよ」
「え…?」
「あいつらだって、必死になってお前の為になろうとしてるんだ。あいつらなりに、お前の背中追いかけてんだよ」
「……そんなもんかなぁ?」
「そんなもんだ。だからさ…少しは頼ってやれ、信じてやれ。そんでちゃんと、あいつらの信頼に応えてやれ。そうすりゃあきっと、あいつらも応えてくれるから。しっかり…追いかけてくれるから」


 だから……頑張れよ。
 士がコーヒーを飲みながらそう言うと、フェイトは「うん…」と小さく呟いた。その時士は気づいていなかったが、フェイトの頬が若干赤く染まっていた。


「じゃあ、もう行くね」
「おう、朝練頑張って来いよ〜」
「うん…!」


 フェイトはそう言うと、踵を返して副部隊長室を出ようとする。
 が、その前に士が「待った」と声をかけて、フェイトの足を止めた。


「? 何?」
「あぁ……コーヒー、ありがとうな。うまかったよ」
「…うん、ありがとう」


 飲み終えたコーヒーカップを掲げ、礼を言う。フェイトは一瞬びっくりした表情をしてから、笑顔で返して部屋を出ていった。
 フェイトを見送った士は、一回背伸びをした後イスから立ち上がる。それと同時に、士の前にモニターが展開される。そこに映ったのは、部隊長のはやてだ。


『おっはよ〜士君。準備できてる? ナカジマ三佐はもう来とるで』
「了解、今出るとこだ。すぐ行く」
『了解や、ほなな〜』


 はやては簡単に確認を済ませ、通信を切った。
 それを確認した士は、「よしッ」と気合を入れて部屋を出た。





 
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