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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第144話 因縁に決着を
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あったあの時、私の話を聞いてくれた……。今度は私の番だから。私……リュウキ君の力になりたい……から』

 彼女はまるで自分のことの様に、涙を流してくれた。この時心が軽く……なったんだ。

 暖かさをくれたこの時から、きっと彼女の事を意識しだしたんだと思う。……彼女のおかげで、心が軽くなり、他人と向き合う勇気も芽生えたんだ。

 だけど……もう1つの闇も顔を出したんだ。


――……自分の中での最大の転機。好きだと言う感情を知って、再び自分の中の闇が心を蝕んだ。


 好きだと言う感情を知って、彼女の事を好きになったと言う事を理解して……嘗てのトラウマが心の中に湧き出てきた。守れなかった彼女の事。好きになった人を失ってしまう悲しみ。……自分と一緒だったから、と言う自責の念も。

 だから、彼女を遠ざけたんだ。

――……彼女を失いたくないから……。もう、二度と。



 その行動が彼女を傷つける結果になってしまった。彼女にあんな顔をさせたいと想った訳じゃないのに。勝手な自分の行動で、深く傷つけた。不快にさせた。

 だから、彼女に謝った。

 罵られても良かったから、全てを打ち明けて……謝った。謝って、必ず以前の様に戻ると言った。その時の彼女の返答が。


『私も……私もリュウキ君のことが好きだから! 大好きなんだからッ!!』


 告白と同時の抱擁だった。

 以前の優しく包み込むものではなく……、強く想いを伝えようと抱きしめてくれたんだ。


『ずっと、一緒……貴方の側にいる……から』


 彼女はその言葉通り。一緒にいてくれた。……心を守ってくれたんだ。想いが1つになった瞬間、だった。





 そして、世界が崩壊していくあの朱い空の下。全てを成し遂げて、もう悔いもなく消滅を受け入れようとした自分に、生きる活力をくれた。親友達の言葉と彼女の涙、だった。

 強い想いは時としてシステムにだって打ち勝つ事が出来る。

 それをあの世界で体感した筈だったのに……諦めてしまっていたんだ。また、彼女を泣かせてしまった事への後悔、そして 彼女は自分を守ってくれた、……自分も彼女を守りたいと強く想ったんだ。


『ほんと……っ? ほんとに、また会える……? あっちで……おつきあいして……けっこんして……一生あなたのとなりで……いられる……? あなたの傍でいられる……?』


 彼女は、涙を流しながら そう訊いていた。それは、自分が望んだ願いだった筈だったんだ。


――……ずっと、一緒にいたいと言う気持ちを。


 その彼女の名は。



『私は玲奈(れいな)。《結城(ゆうき) 玲奈(れいな)》』



 今、闇の世界が晴れ、
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