暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
十四話 ー権現坂流・不動の決闘ー
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"修行"

それは決闘者において、決闘の腕を磨くのと同じほどに重要なものである。
例えば、クマを一頭伏せ、ターンエンドしたり……。
例えば、体にモンスターを装着して、リアルファイト(直接攻撃)を挑んだり……。
はたまた、衝撃増幅装着を使用して決闘しても耐えたり……。

何かと決闘者は体が資本である事がわかるだろう。
特に今私が居る舞網市、もとい遊戯王ARKーXの世界では、フィールドを実際に駆け回りながら行うアクションデュエルが行われているため、肉体強化のための修行は欠かせない。

だが、少し待ってほしい。身体を鍛える必要のない者が必要以上の鍛錬を重ねる必要があるか。答えは否だ。
そして、私は地雷とも言える転生特典により、"健康的で強靭な身体"なるものをもらっているのである。

つまり、何が言いたいかという……

「なんで、私が山登りなんかやんなきゃいけないのよ??」
『ぶつくさ言ってると思ったら、急に叫び出して。優希さん、意外と元気ですね〜。』
「あんたは浮いてるだけで楽でいいね……!」

隣から軽い調子の声が聞こえ、思わず殺意が沸くがグッと堪え、浮遊しながらついてくるデスガイドに返答する。

『しっかし、決闘の前に対戦相手に山登りさせるとかどんな鬼畜ですかね。試練云々って言ってましたけど、これ絶ッ対に嫌がらせ……、もしくは疲れさせて勝ちやすくするためですかね?なんて狡い真似を!』

さっきからデスガイドはこの調子である。もはやため息しか出ない。
そして山登りを開始し、精神的にも、肉体的にもライフをガリガリと削られ、およそ一刻(30分)。ようやく中間地点の立て札を発見する。

「……はぁ。」

あと半分と、安堵の気持ちが半分。あと30分も登らねばならないという落胆の気持ちが半分混ざったため息を吐くと、再び足を進める。

そもそもどうして私が山登りをしなければいけなくなったかというと、遡る事数刻、今回の対戦相手である権現坂道場に着いた時の事だ。

私こと、神崎 優希は舞網チャンピオンシップへの出場権利を得るための六連戦の内、初戦である闘勝塾の鬼龍院を下し、幸先の良いスタートを切ると二戦目であるエレガント塾の"幻獣機"使いを倒したのだ。
そして、続く三戦目は我らが遊勝塾とも関わりが深い権現坂道場が選ばれた。
ちなみに誰が相手になるかなど御察しである。

そして、一戦を交えるために権現坂道場の門を叩いたのだが、門兵曰く、『権現坂の者に挑む者、この山越えるべし』。

要するに権現坂道場が所有する土地内にある山の上に決闘場があるから歩いていけ、という事だ。そして、この山の急なこと。登るのに、最低でも一時間はかかるそうだと。さらに仲間の薄情な事。応援に来てくれた徹や柚子などや年少組のメンツは
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