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元虐められっ子の学園生活
行き先の想定
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いことを信じられていない様に体現している。

「ああ。行かない。
その日は家の用事があるからな」

「そうなんだ…ならさ!お土産何が良い?!何でも言ってよ!」

心配掛けないように家の用事と言ったのだが、逆効果だっただろうか?

「そうだな。何でも良い…と言いたい所だが、行き先の写真で良いぞ」

「写真…?」

「そう、写真だ。
どうせお前たちは奉仕部で回る時間を考えているんだろ?ならその時に言った場所の写真を所望したい。
どんなところだったとかの説明もあると良いな」

「〜っうん!
楽しみにしててね!いっぱい撮ってくるから!」

そう言って由比ヶ浜はアホどもの渦中へと戻っていった。
そのいっぱいの写真の1枚1枚に確りと説明付けられるのか不安を刈られるな。








時は進んで奉仕部。
何時ものように席に座って本を読む比企谷、ニコニコ笑って雪ノ下を見る由比ヶ浜。
各自に紅茶を振る舞う雪ノ下。そして――

「ん?鳴滝、携帯買ったのか?」

最近持つようになった携帯…スマートフォンだったか?を操作している俺だ。

「いや、バイト先の店長とか編集の人とかが持てって聞かなくてな。
半強制的に持たされた」

何気にこれ、現行を打ち込むにも勝手が良いのである。
因みに料金は編集者持ちである。

「ならさ!アドレス教えてよ!」

「ああ。えっと…ほれ」

手渡しで由比ヶ浜に携帯を渡す。
何か携帯デビューと同時に誰かのアドレスを習得するために歩き回った気分だな。
何か恥ずかしい。

「普通に渡すんだ…ヒッキーとおんなじだね」

携帯を受け取り、由比ヶ浜は早速打ち込みを開始する。

「…はい!一応ヒッキーのも入れといたから!」

「おい。俺のプライバシーは何処に言った。
別に困る訳じゃねぇがそれなりに断りを入れろよ」

勝手に教えられたことに比企谷が抗議の声をあげる。
由比ヶ浜は何処吹く風の様に「だってヒッキーだし」と返した。

「大体、どのみち教えるんだし、良いじゃん」

「…まぁ、良いけどよ」

言い負けたように鳴りを潜める比企谷。
何か申し訳ない感を覚えてしまう。

「ゆ、由比ヶ浜さん。私のは教えたのかしら?」

「ううん。だってゆきのん、嫌がるかなって思ったし」

何処か狼狽えたように質問した雪ノ下。
そうか。入れてないのか。

「由比ヶ浜さん。それは私だけ仲間はずれと言うことかしら?」

「ええ!?ち、違うから!そんなんじゃないからぁ!」

何故か冷めた目で由比ヶ浜を問い詰める雪ノ下。何をそんなに怒っているのだろうか?
ああ、そう言うことか。

「雪ノ下。お前のアドレスも教えてくれ」


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