すれ違った時間の分だけ
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て・・・
俺がそんなことを思っているとカミューニさんがポンッと頭に手を乗せてくる。
「ガキのお前にはわかんねぇだろうけど、大人には色々あるんだよ」
カミューニさんはそれだけ言うと皆さんがいる方向へと歩き出してしまう。俺も急いで立ち上がってそのあとを追いかける。
「エルザの想いはジェラールに届いてるよ、シリル」
カミューニさんが何かを呟いていたが、その声は小さくて俺には聞き取ることができなかった。
夜・・・カミューニside*
「「「「「「「「「「うわあああああああ!!」」」」」」」」」」
ビーチにあるテラスの中から聞こえてくるシリルたちの悲痛な叫び。俺たちはそのテラスの前で別れを告げようとしている。
「おかげさまで、みんなは動けそうにない」
「なんであんたは平気なの?」
俺たち4人を見送ってくれるのはなぜか魔法の痛みを感じることなく平然としているエルザ。こいつマジで化け物なんじゃねぇの?
「ギルドの性質上、1ヶ所に長居はできない。俺たちはもう行くよ」
「大魔闘演舞の謎の魔力の件、何かわかったらハトで報告して」
「了解した」
ジェラール、メルディ、エルザがそう言う。
「競技の方も陰ながら応援してるから、頑張ってちょうだい」
「できもしねぇことやろうとしてケガとかはすんなよ。かっこ悪ぃからな」
ウルティアはエールを、俺は無理しないように伝える。
「本当は見に行きたいけどね・・・」
「変装していく?」
「お!それ名案だな!!」
「やめておけ」
ウルティアの名案に乗っかろうとしたがダメだった。つまんねぇ奴だな。
「それじゃあまた会おう、エルザ」
「バイバーイ!!」
「みんなによろしくね!!グレイのことも、お願いね」
ジェラール、メルディ、ウルティアはフードを被り直して歩き出す。
「シリルとウェンディに伝えとけよ、結婚式は俺らも呼べって」
「なっ!!/////」
俺が冗談でそんなこと言うとエルザはリンゴみたいに真っ赤になる。なんでてめぇが恥ずかしそうにしてんだよ。
そして俺はメルディたちのあとを追いかける。エルザは俺たちの姿が見えなくなるまで、ずっとテラスの外にいて俺たちを・・・いや、ジェラールを見送っていた。
「謎の魔力・・・妖精の尻尾のみんなに危険がなければいいが」
あは洞窟の中で俺たちは食事をしている。ジェラールはよほど奴等が心配なのか、そんなことを呟いている。
「まぁ、あの子たちならなんとかしちゃうかもっ
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