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リリなのinボクらの太陽サーガ
月詠編 暗雲
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ーヴニルと戦って生き残れるかどうかは本人次第だが、それより……例の物の在りかは訊き出せたか?」

「ああ、アレは案外近い所にある。奴らの懐に置いてあったという事さ。……ところで、殺さず捕まえておいたコイツらはどうしておく?」

「放っておいても大丈夫だろう。私のISによる爆破で一度目はタンカーの操縦系統、二度目はエンジンを破壊した。目を覚ました所で、既に脱出している私達を追っている場合ではない。まぁ、いざという時の人質にと考えてはみたものの、やはり無闇に殺すのは私達の性に合わん」

「だな。ところで監視しておくのに丁度良い魔導師がいたら、チンクが預かってるアレを刺しておけってドクターに言われてたんだっけか?」

「なら丁度良い、このドクター製試作ナノマシンは彼女に刺しておこう。念話の傍受や戦闘能力、生命反応などを知らせてくれるから、ドクターだけでなく私達にも都合が良い。それに後の戦いに生き残れば彼女は必ず大成する、管理局の作戦内容を盗聴するのにも役立つはずだ」

「まぁ、ぶっちゃけこの先ずっと盗聴される事になるこいつにはすまないと思うが……ドクターの夢のためだ。恨まないでくれよ」

その後、何か注射のようなものが首に刺さる感覚だけ脳に伝わるものの、意識を失っている私の意識には情報が届かず、紫の髪の女性が何をしたのか知る事が出来なかった。そして為すすべなく彼女達を逃がした私はそのまま闇の眠りに誘われ、深淵へと落ちて行った……。

こうして私の単独での初任務は失敗、敗北に終わった。……哀しい、悔しくて……哀しいなぁ……。


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