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リリなのinボクらの太陽サーガ
月詠編 暗雲
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〜〜Side of フェイト〜〜

「こんな配置、納得できるか! もっとまともな案を出せ!!」

「上層部はこのように配置すると決めた。地上は大人しく我々本局に従って行動すれば良いのだ。そうすれば被害は最小限に食い止められるのに、お前達はこれが最善の案だとなぜ理解しない?」

「最善だと!? 地上を守ってきた大事な部下達をみすみす囮にするような作戦を、貴様ら本局は最善と言うのか!? 貴様らにとって地上の人材は、自分達の華を飾るための道具だというのか!!?」

「そこまでは申していない。だがあの化け物を倒すには、地上の局員では力不足だ。なら我々本局がトドメを刺すまで、時間稼ぎに身を張るのがせめてもの役目だろう?」

「時間稼ぎが必要ならそっちからも人材を寄越せ! たらふく高ランク魔導師を抱えているなら、数人ぐらいこちらに回しても良いだろう! Aランク魔導師がたった一人でも部隊にいるだけで、現場の生存率は48パーセントも上昇する! だというのに一人も寄越さないのは、貴様らが自分達の所有する力を手放したくないからだろうが!!」

「レジアス・ゲイズ中将、少し口が過ぎるのではないか? 我々は事態の収束に全力を注いでいるというのに、それで出した案を受け入れられないという事は、お前達は被害を拡張させようとしていると思われても仕方ないぞ?」

「拡張させようとしているのはむしろ貴様らだろう! 自分達の面子ばかり気にして、現場で戦う者達の事情には一切意識を向けない! そんな姿勢のままでは、管理局は近いうちに身を滅ぼす!!」

「言わせておけば……! 戦力を分散してしまえば、火力不足で敵を倒せなくなる可能性もあるのだぞ! 最優先で達成しなければならない事案を無視して、地上の局員の生存率を上げている場合ではない! ファーヴニルを倒さなくては、全ての世界が崩壊すると理解しているのか!」

「人なくして世界が成り立つか! 部下に犠牲を強いる作戦を、私は絶対認めんからな!」

うわぁ……これは何というか、色んな意味でひどいね。どちらの意見にも筋が通っているのが、更に口論をややこしくしている。心情的には部下を大事に思ってるレジアス中将の意見を支持したいんだけど、本局の指揮官らしい人が言う通り、ファーヴニルを倒せなければ世界が崩壊してしまう。だけど守るべき人がいなくなれば戦う意味もなくなってしまう。だからこの口論になかなか決着がつかないみたいだ。

地上本部の傍で本局の人と地上の人が言い争っているのを遠目に聞きながら、私達はこのままでは戦う以前の問題だと思って頭を抱えていた。なまじ根が深い問題だから、うかつに口出しできる話でもない……でも一致団結して立ち向かわなければ、ラタトスクとファーヴニルによって全てが終わる。今こそ、次元世界の人間の資質が
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