暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
異変終了ー日常ー
Part18 宴会と影
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 許すべからず。

 あとレミリアお嬢様。自分の妹がおかしな奴に絡まれてるから。はよ助けに行ってやれよ。
 助けに行かないから……ほら、フランに投げ飛ばされた。
 はしゃぎすぎて力のコントロールが出来ていないだろうし、サポートしないと。

「……で?まだ何か用が?」
「いえ、もう結構よ。もういいわ」

 紫はそういい、俺から没収した携帯を渡してきた。
 全く、有意義な時間をハチャメチャにしおってからに。
 じゃ、早速フランの元へ……。

「大丈夫。あの事は黙っといてあげるわよ」

 紫がポツリと呟くように言った。

 ……あの事?黙っといてあげる?
 何のことだろうか。俺が何をしたのだろうか。
 黙っといてあげる……という言い方をしてる……ということは、人に知られては不味い事だ。
 人に知られて不味いこと……。

 まさか……フランの部屋に夜な夜な忍び込んでいること、か?
 いや、問題ないはず。
 恐らく咲夜さんは知っているだろうし、下手したらフラン本人だって気付いているだろう。
 断られない、ということは、合意の上で部屋に入れて貰えている、と思っていいはず。
 バラされても困らない。

 じゃあ……咲夜さんのPAD疑惑を晴らす為に、咲夜さんのタンスとかを漁くっていた事か?
 確かにバレたら文字通り生死に関わるだろうが、それでも俺に携帯がある限り、無意味だ。

 まさか……いや、まさか……あれか?
 確かにあれは不味いだろう。知られれば、俺は終わる。
 いや、しかし、何故こいつがあの事を……。

「……黙っていてくれますか?」
「えぇ勿論。私は嘘は……」
「俺が毎日のようにフランドール様の寝ていた布団の匂いを嗅いでいた事を、本当に黙っていてくれますか!?」

 お願いだ、あれは不味い。
 もし知られれば、俺は朝と夜の時間帯だけフランから隔絶される気がする。
 変態として、絶対零度のような冷たさの目で見てくるかもしれない。
 それは避ける。
 お願いだ紫さん、いや、紫様。
 どうか、どうかあの事だけは……。

 と、ビクビクしながら紫の顔を見てみると、何やらおかしな目をしていた。
 変な目だ。
 頭のおかしい奴を見る時特有の、冷たい瞳だ。

 …………あ。

「えっと、その……もしかして、知りませんでし、た?」

 俺の問うと、紫は音もなく消えた。
 紫の座っていた場所に穴が空いていたのだ。
 彼女の持つ、境界を操る程度の能力を使用し、空間と空間の境界を開いたのだろう。
 あれを確か紫は、スキマと呼んでいた筈。

 そして俺は悟った。
 あ、俺無駄な事しちゃったわ、と。

「あれ、でも、紫の反応的に今のじゃなさそうだし……じゃあ、紫の言っ
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