暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#21 チーグルの森・決着
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 手段は別としたとしても、家族を守ると言う理由においては同じなのだから。

「ふん………っ」

 ルークは、アルの言葉を訊いて、ただ鼻息を荒くさせていた。



 そしてその後、イオンがジェイドに頭を下げていた

「ジェイド……、どうもすみません。僕が、勝手なことをしてしまいました」

 ジェイドはイオンの謝罪を訊いて、軽くため息を吐く。

「貴方らしくもありませんね、イオン様」

 確かに、無茶な事を言うことは多かった。でも、1人でこんな危険な場所へと来る事まではこれまでにはなかったんだ。アクゼリュスの時の様に、アニスやジェイドに頼む事はあってもだ。

「……チーグルは、始祖ユリアと共にローレライ教団の礎です。彼らの不悉はボクが責任を負わないといけないので……」

 イオンはそう言った。導師ならではの責任感だったのだ。そんな時、ジェイドはイオンの状態に直ぐ気がついていた。顔色が思わしくないのを。

「……その為に、能力(・・)を使いましたね? イオン様。医者から止められていたでしょう? しかも民間人を巻き込んで……」
「本当にすみません……」

 イオンは再び謝罪をする。すると、戻ってきたルークが一言いう。2人の会話を訊いていた様だ。

「おいオッサン 謝ってんだろ? ソイツ。いつまでも、ネチネチと言ってねぇで許してやれよ」

 それだけを言うと、直ぐにルークは離れていった。まだ、複雑な心境だったから、なのだろう。……或いは、イオンは直ぐに感謝の言葉を言ってくれるから、照れも残っていたのかもしれない。

「おやおや、意外ですね 村で貴方の事を見てましたが、 こういう性格だったのですかね? 私はてっきり愚痴ると思っていたのですが」
「あはは。ルークはイオンの事が好きなんじゃないかな?」

 ジェイドとイオンの側に来たアルがそう言っていた。ルークには聞こえていない様だ。……聞こえていたら、盛大に拒否をすると思える。

「え?」

 イオンは、ルークの言葉を訊いてきょとんとしていた。

「だって、オレもそうだったんだけど。……何にもわからない状態で、自分すら何者か分からないような状態で、そんな時に自分に構ってくれたり、頼りにされたりしてると、自分の存在を肯定してくれえているかのような感じがするんだ。そう言う風に接していたんでしょ? イオンはルークにさ? だから、イオンの事好きなんだよ」

 アルはイオンにそう訊くと、イオンは笑って答えていた。

(ルーク)は、優しい性格なんですよ。それを表に出すやり方がわからないだけで」
「あははは、イオンならそう言うと思ったよ」

 アルも、つられて笑っていた。

「いやはや、こうやって聞いていると アル、貴方が記憶喪
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ