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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第6章 ローゼンリッターとして 〜アルレスハイム星域会戦 前篇〜
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入室に入って攻撃命令が下るのを待つ。
すると、
バークレー中佐指揮下の護衛隊の第111空戦飛行中隊のスパルタニアンからの連絡で
「目標発見せり」
を通達してきて、これを見たパエッタ中将はローゼンリッターに出撃命令を出した!
我々は最大速度敵の艦隊に接近した
バークレー中佐に率いられた護衛隊に守られて高速で目標艦に接近する。
目標の周囲には分艦隊旗艦直掩の戦艦や巡航艦がいたが我が護衛隊の猛烈な火力と対艦攻撃飛行隊の攻撃によりことごとくが戦闘不可能に陥っていた。
強襲揚陸艦「コバックZ号」の艦長であるアリシア・ボッシュ大尉が
「標的艦確認。
強襲揚陸照準固定。強行接舷まで後1分。」
彼女の声はいつでも落ち着いている。
訓練の時に緊急も事故の時も恐ろしいくらい落ち着いていた。
突入室の中は恐ろしいくらい静かだった。
みんな怖いのではない。落ち着いているのだ。
トマホークをいじったり、あくびをしたり。訓練と変わらない落ち着きぶりだ。
「強行接舷まで後30秒。」
30秒…
「強行接舷まで後20秒。」
20秒…
「10秒前!」
アリシア大尉の声に緊張が走った。
「接舷!」
ゴン!!!
訓練と同じ衝撃!
ウィーンという音がして、敵艦の左舷装甲板を溶かす。
突入口のハッチの上部ランプが赤から緑になる。
突入だ。
シェーンコップ中佐が
「行くぞ!」
と言ってハッチを開けた。
その奥にはけたたましく鳴る警報音と装飾の施された白色の通路であった。
中佐が
「各小隊。予定通り行動せよ。
ポイント1ー9で落ち合おう。」
私はF小隊を率いて通路を走る。
前方にバリケードが見える。
敵だ。
………
こうして私のアルレスハイム星域会戦は宇宙歴792年2月5日幕を開けたのであった。
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