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K's−戦姫に添う3人の戦士−
1期/ケイ編
K4 妹は鋭い
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 しっかり体を休めて明日に備えよう。そう考えながら安普請のアパートの階段を登ったケイは、部屋のドアの前に驚くべき客人を目撃した。

「未来――」
「おかえり、兄さん」

 リディアン音楽院の制服姿の未来は、にこりと笑ってケイを迎えた。

「何でこんな時間に……と、とにかく上がれよ。変な人に声かけられたりしなかったか? まさかずっとここで待ってたのか?」
「大丈夫よ。心配性なんだから、兄さんってば。それにちゃんと外出許可は取ってるよ」

 ケイは急いで部屋の鍵を開け、未来を部屋の中に招き入れた。




 こたつ(こたつ布団オフ)に向き合って兄妹は座った。

「あのね。ありがとう」
「何が?」
「流れ星の動画撮ってくれたの。響、何か悩んでたみたいだけど、多分、あれで吹っ切れてくれたと思うの。だからね、兄さんにお礼が言いたくて」
「それだけのために来たのか?」
「それもあるけど」

 終始にこやかだった未来の顔が、きゅっと厳しいものに変わった。

「今日ね、響、すっごく早い朝から出かけて帰ってないの。『修業』って置き手紙だけ残して」
「あー……」

 そういえば響は弦十郎の下で実践格闘技のトレーニングをしていると聞いた。

「今度は兄さんの番」
「……何ノコトデショウ?」
「とぼけたって無駄よ。兄さんってば響より隠し事下手なんだもん」

 その分野では響に負けたくなかったケイは、がっくりとこたつに沈没した。

「さあ吐きなさい。最近兄さんも響もこそこそ何やってるの? わたしには言えないようなこと? ちゃんと説明してっ」

 困った。これが電話なら適当に言い訳して通話を切るという強硬手段に出られたのに、実際に相対していては無下に追い出すこともできない。

 ケイは腹を据えた。

「新しくバイト増やしたんだよ」
「バイト? 今でも仕出し屋さんのバイトしてるじゃない」
「深夜帯の警備員。結構給料よくてさ。ただ、警備のための最低限の訓練とかもあって」
「それ、自主練してるでしょ」
「してるぞ。いつ不審者が現れるとも限らないしな」
「もー! そうならそうと早く言ってよ! すっごく……心配したんだからね」
「悪い悪い」

 ああ。
 胸が痛い。
 人生で初めてこの妹に嘘をついた。

「納得したか?」
「……した。あと兄さんの真面目っぷりに呆れた」
「響ちゃんのほうは俺も知らないから、本人に聞いてくれ。――寮まで送ってやるからもう帰れ。な?」
「はぁい」


 ――ケイはバイクの後部座席に未来を乗せ、夜道を走らせ、リディアン音楽院付属寮まで未来を送り届けた。

 寮に着いた頃には未来の笑顔も復活していた。ケイは未来と笑い合って別れた。
 胸に居座った重
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