暁 〜小説投稿サイト〜
ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
ウダイオス!……のその前に
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
飛沫。
だが傷は浅い。普通なら強靭な肉体を持つオークにはこの程度の攻撃は問題ないのだ

そう、普通なら(、、、、)

斬られたオークは背後に降り立ったパディさんに向き直ろうと足を動かす。
が、その足取りは重く、鈍く痙攣していた。

「スウィード!」

「いきますっ!」

鈍重なオークが更に鈍重となり、もはや巨大な的と化す。
棍棒を持った腕もろくに動かせないオークはその命をスウィードの刀で散らす。

【マテリアルボルト】
パディさんの唯一の魔法で、物質に付与し、触れた相手を感電させる魔法だ。

もちろん、矢にも付与が可能なため、補助としてはかなり有能な魔法だ。


「スウィードもやるっすね」

「うん。筋がいいよ、ほんと」

「……」コクリ

その様子を外から眺めていた三人が称賛の声を漏らす。
一応、この階層の到達アビリティとしてはB〜Sとなっているのだが、問題はなさそうだ。
俺達が補助で動けるというのもあるが、そこはやはりスウィードの素質なのだろう

「しっかし、この霧うぜぇな。早く中層に降りようぜ」

「フッ、こんな霧の中でも美しく輝く僕……」

「はいはい、光ってるすね」

ヒルさんが辺りを見回しながら呟いた言葉に、エイモンドさんが続け、アルドアさんがそれを軽く流す。
上層の十階層から十二階層では霧が出現して視界が悪くなるのだ。
……まぁ、うちには光る人がいるため、はぐれる心配は皆無だが。

「私も犬に同意。早くいきましょ」

「おいこら、色ボケエルフ。然り気無く犬呼ばわりすんじゃねぇよ」

何時ものごとく、ヒルさんとリリアさんが衝突。
もはや見慣れた光景なのだが、ここはダンジョンだ。一応、自重くらいはしてほしい

「ほら、二人とも。そんなことは『リヴィアの街』についてからだよ」

「はいっ! 分かりましたわ、ハーチェス様!」

「こいつ……はぁ、分かったよ、団長」

「うん、分かったならいいよ。それじゃ次の階層に行こう」





ーーーーーーーーーー




で、だ。
階層が飛んで現在は二十四階層。前回の目標階層だ。


現状報告

怪物の宴(モンスターパーティー)の真最中だ。

知らない人のために言っておくが、簡潔に言うと同地域(エリア)での瞬間的なモンスターの大量発生のことを言う。

『『『『『ギャブバァッ!』』』』』

「チッ! どれだけ沸いてくんだよこいつら!」

「全くもって同意っす、よ!」

『ギィッ!?』

ヒルさんのついた悪態に、アルドアさんがデッドリー・ホーネットを屠りながら答えた。

「…………ッ!」

『『『『『ギャベッ!?』』』』』

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ