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英雄は誰がために立つ
Life5  紅の魔王と氷結の魔王
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 「くっ!?」
 (2枚破壊された!どれだけ殺気が練り込んであるんだ!?)

 その様な思考に埋まったのが、士郎のらしくない迂闊さを招いた。

 「ウフフフ☆☆」
 「なっ!?」

 セラフォルーは士郎の隙を突き、彼の頭上に瞬時に転移してから、氷の大槌を振りかぶりながら呟いた。

 「巨大で綺麗に終わらせる(グランデ・ブリッランテ・ディストルツィオーネ)☆☆☆」

 槌の形状から、禍々しい程の鎌に変化して、士郎に襲い掛かる。

 「突き貫く侵攻(ランポ・エロジオーネ)!!」

 しかしそれを、サーゼクスが放った高速の魔弾が消滅させた。

 「サーゼクスちゃん!何するの!?」

 自分の攻撃を邪魔されたセラフォルーが、サーゼクスに向けて敵意を放つ。

 「悪いけど、士郎を――――親友をヤラセルわけにはいかないんだ!」
 「あくまでも私の邪魔をするんだね?サーゼクスちゃん!」
 「ああ、私にも譲れないものがある!!」
 「なら悲しいけれど、まずはサーゼクスちゃんの番、だねっ!!」

 こうして、四大魔王の内の2人の激突が此処に始まった。
 1人の男を巡って。

 「今度はセラフォルー様なの!?」
 「お姉様、お辞め下さい!」

 遠くからの妹たちの制止も聞かずに、戦闘を辞めようとしない2人。

 「ん?士郎さんは?」

 ゼノヴィアがそこで士郎の姿が消えていることに気付いた。
 しかし、彼女の疑問に答えられるものは誰もおらず、目の前の魔王同士の攻防をどうやって止めようかと四苦八苦している最中だった。
 因みに士郎は今がチャンスと、少々無責任ながらも逃走に成功していた。
 そして、その途中でグレイフィアに遭遇してから、事の次第を説明して士郎は、一旦人間界に帰った。自業自得面が大きいとはいえ、一応の命の恩人である、サーゼクスを売って。
 その後、サーゼクスの末路など語るまでも無いだろう。
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