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とある星の力を使いし者
第156話
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よ。
 そうせざるを得ない理由がな。」

この口ぶりからしてこの男は知っている。
麻生が今までずっと探している答えが。
何度も星に聞いても答えてくれなかった答えがすぐ目の前にある。

「知りたくはないか?
 その答えを。」

バルズは麻生に手を差し伸べる。
何も言わないがこの手の意味は麻生には分かっていた。
交渉。
つまり、この手を取ればバルズの配下になる事を意味していた。
その対価に答えを知る事ができる。
いつの間にか左手の痛みが少しだけ引いていた。
それにいつも通りには動かせないが、それでも動かせない訳ではない。
おそらく、バルズが動かせるようにしている。
彼が行っている魔術だ。
それくらいの事はできるだろう。
そして、この手をとれば麻生は戻って来れないだろう。
混沌と狂気の世界に入り、この星を蝕む存在になる。
あそうはゆっくりと左手を伸ばす。
その手はバルズの手を掴む。
そう思っていた。
だが、麻生は手ではなくそのままバルズの顔に向けられた。
その掌から蒼い光がバルズを襲う。
星の力が麻生の掌から放出されたのだ。
回避する事もできず直撃する。
光が晴れるとバルズの姿はどこにもなかった。
それでも麻生は言う。

「確かに・・・魅力的な、提案だ。
 でもな、愛穂達をこっち側に引き込んだ元凶の手を素直に掴むと思ったか。」

返事を期待していなかった。

「そうだろうと思っていたがな。」

声は上から聞こえた。
見上げる事もできずに胸に何かが突き刺さる感触がした。
麻生は確認できないがそれは長さは違えど同じ木の杭だった。
右の胸に刺さり、激痛が麻生を襲う。

「ごぁああああああああああああ!!!!」

叫び声と共に口の中から血が吐き出される。
痛みで苦しんでいると麻生の右手に持っていた魔道書の感触が消える。
バルズはいつの間にか麻生の右側に立っていた。
その手にはブリジットが持っていた魔道書がある。

「この魔道書は返してもらう。
 貴重な本なのでな。
 さて、長々と話をしてしまったが仕事を始めるか。」

殺すつもりか?
そう考えた麻生だがバルズは麻生から離れていく。
向かっている方向は倒れているブリジットの方だ。
先程の衝撃音や悲鳴などで目が覚めたのかブリジットは両手を手錠されているが、それでも深く頭を下げる。

「ば、バルド様!
 まさか、このような所でお会いできるとは。」

ブリジットの方も予想外の出来事なのだろう。
その声は動揺が混じっていた。
対するバルドは何も声をかけることなく。

「えっ?」

突然、ブリジットの胸を貫いた。
あまりの出来事にブリジット自身も何が起こっているのか分かっていない顔をしている。

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